藍 画 廊

新世代への視点2023 タナベルン展
「#多分風景」
TANABE Run


本展は東京現代美術画廊会議企画 「画廊からの発言-新世代への視点2023」の一環です。
7画廊が推薦する40歳以下の新鋭作家による個展を各会場で開催します。
http://galleryq.info/news/news_newgeneration2023.html
藍画廊のタナベルン展の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の6点が展示室の展示で、その他小展示室1点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品の詳細をご覧下さい。


左壁面、左端、右端の作品です。
左はタイトル「夏の日のベンチ」(パネルにアクリル、ジェルメディウム)でサイズ1455×894mm、
右は「看板」(パネルにアクリル、ジェルメディウム)でサイズ1455×894mmです。



正面壁面の作品です。
「もう大分あたたかい」(パネルにアクリル、水性ニス)で1620×1620mmです。


右壁面、左端、右端の作品です。
左は「西日」(パネルにアクリル、ジェルメディウム)で803×803mm、
右は「うみぞい 」(パネルにアクリル、水性ニス)で1620×1620mmです。



入口横壁面の作品です。
「サムネイル」(パネルにアクリル、ジェルメディウム)36点で各158×227mmです。



小展示室と事務室壁面の作品です。
左は「上から 」(パネルにアクリル、ジェルメディウム)で803×803mm

右は「はつもうで」(パネルにアクリル、ジェルメディウム)で803×803mmです。


<作家コメント>
モチーフの出発点は普段目にしている風景です。
何回も絵具を塗り重ね、延々と筆を動かしているうちに、最初に自分の中にあった イメージからは離れた抽象的な画面になっていきます。
自分でも何を描いているか分からなくなってきますが、制作者の意図とは少しズレ た、完全にコントロールしきれていないものに惹かれます。


風景というのはただそこにあるだけであって、何を見ているかは人それぞれです。
つまり視点は無数にあるわけです。
タナベさんは風景を切り取って、そこを出発点として絵を作っていきます。
切り取った風景はタナベさんが選んだものですが、その時点ではタナベさんのモノではありません。
(もちろんソレは土地の所有者なり、ビルの所有者のモノでもありませんが、タワマンの眺望は一つの特権になっています。)

それからタナベさんは下地を作って、アクリル絵具でひたすら線を引いたり、塗ったりします。
その上に透明なジェルメディウムを塗って、又アクリル絵具で描画して、又ジェルメディウムを塗って、それを繰り返して、いつしか風景は内からは光り輝いてフィニッシュです。
そうなるとあの風景はすっかりタナベさんのモノになっています。
不思議ですが、それが優れた風景画の本質ではないかと、わたしは思います。

タナベさんの絵は、単純ですが複雑です。
もともとの風景は至極単純なカタチに変容しますが、それを形成している面は複雑です。
いろいろな太さの線や色が絡み合って画面に多彩なニュアンスが表出しています。
ジェルメディウムや水性ニスによる光沢や不揃いの縁(ふち)と同様、わたしはその色合いやタッチに惹かれます。
風景であって抽象画でもあるような独特な二重性と、重ねられたレイヤー(層)が作る透明感が、タナベルン印としてあるのは若いくせに立派です。
その画面に表れた視点と造形が、すっかりタナベさんの風景になっています。
「新世代への視点」に相応しい、風景画家の出現ですね!

ご高覧よろしくお願い致します。


作品リスト


2018年iGallery DC 二人展
2019年藍画廊個展
2020年藍画廊個展

 

会期

2023年7月24
日(月)ー8月5日(土)
日曜休廊
11:30amー7:00pm(最終日6:00pmまで)

会場案内