造形大学2019年・卒
4人展
松栁里咲/島田華奈/吉田祁潾/一つ栁恋路
造形大学2019年・卒 4人展の展示風景です。
本展は造形大学2019年度卒業の有志による4人展です。
〈展覧会のテーマ〉
一度限りの共闘。人は集まり、離れる。交喙の嘴。
老人が伝える事。若人から学ぶ事。秘密。
自己に従順を旨とし、肉体の熱量と素材との共闘表現。
いつしか挑発へと進化変貌。
秋風に揺れる花簪を皆様の瞳に贈ります。各壁面の展示です。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
松栁里咲さんの作品です。
正面の壁面です。
島田華奈さんの作品です。
右側の壁面です。
吉田祁潾さんの作品です。
入口横の壁面です。
一つ栁恋路さんの作品です。
以上の作品で展覧会は構成されています。
作品の詳細をご覧下さい。
左壁面松栁里咲さんの作品の左の2点です。
共にタイトル「なみ」(和紙、油性インク)で、サイズ970×630mmです。
左壁面、右端の作品です。
「感情の起伏」(和紙、油性インク)で970×1880mmです。
正面壁面、島田華奈さんの作品です。
「動かない旅 SeriesA〜F」(銅版画コラージュ゙)です。
インスタレーション的に展示された作品のクローズアップです。
右壁面、吉田祁潾さんの作品です。
左端の作品で、無題(和紙、リトグラフインク)で2100×1270mmです。
右壁面、中央の作品です。
「3.20~9.11/2020」で1300×2100mmです。
入口横壁面は一つ栁恋路さんの作品です。
壁面に構成された平面作品「ロッキードF104 エコール・ド・Myself」(ミクストメディア)で2280×3080mmです。
画像は作品の部分です。
「ロッキードF104 エコール・ド・Myself」の部分と、立体作品「コロナが蘇生させた愛の窓」(ミクストメディア)の部分です。
・松栁 里咲〈作家コメント〉
人間の持つ負の感情は、本人の知らずのうちに心の中で増殖していき埋め尽くしていく。
負の感情を最も表しているものは手であると考え手の行為が見せる表情を作品に組み込み制作しています。・島田 華奈〈作家コメント〉
全ては存在することに価値がある。という事を大切に身近に潜む命の姿を描いています。様々な地で撮影した植物をコラージュし、一つの景色にする事で時代や場所に捉われずにある普遍的な価値を表現しています。・吉田 祁潾〈作家コメント〉
体内で別の肉体が構築されていく神秘は胎児しか持っていない。それを誰もが経験している記憶の集合体。産まれる動きと記憶の流れを思考する。
・一つ栁 恋路〈作家コメント〉
~弊家物語~
祇園瀟洒の金の音
諸行無慈悲の鼾あり
髑髏の花の色
性者心衰の理を表す
溺れる人は数知れず
ただ酒の夜の夢の如し
猛き者ほど良く眠る
ひと屁に風の前の蓋に同じ
昇る昇る嬉し楽しくて
卓袱台返しに落ちてゆく
本展はいわゆる卒制展ではなく、2019年に卒業した同期生の有志によるグループ展です。
男子1名(高齢者)、女子3名(20代)で構成されていますが、学科も異なります。
男子が絵画科で、女子は版画科。
ではどこに接点がと問えば、誰よりも早く登校し、誰よりも長時間制作に励んでいた一つ栁恋路さん。
その姿を毎日のように見ていた版画科の女子と徐々に親しくなり、今回のグループ展をするまでになったそうです。
一つ栁恋路さんといえば造形大学を70歳手前で卒業した伝説の人。
そのカオス大王のオーラが若い女子のハートを射止めたようです。
さて、展示された作品を見てみれば、特に共通点はありません。
がしかし、違和感もなくグループ展として立派に成立しています。
モノクロームの、静かだが、どこか心を騒つかせる女子の作品。
片やヤケ糞のように騒乱している、男子のロマンティシズム。
なぜか相性が悪くない。
それは恐らく、4人が全員溢れるようなパッションを放っているからです。
そのパッションが画廊の空間を一つにしている。
長老であるカオス大王と若き女子の見事な交歓。
令和の「嵐を呼ぶ男」とは、もしかしたらカオス大王のことかもしれませんね!
ご高覧よろしくお願いします。会期
2020年9月14日(月)ー19日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内