藍 画 廊



田中三四郎展
『Art meets music』
TANAKA Sanshiro


田中三四郎展の展示風景です。



画廊入り口から見て、左側の壁面です。
左から、作品タイトル「music flag」で、作品サイズ18(H)x18(W)cm(すべての平面作品は同サイズです)、「circles」、「little help」、「constellation 05」、「stars in green」です。



正面の壁面の作品です。
左から、「Little blue」、「Art meets music」、「stars in blue」、「yesterday」です。



右の壁面です。
左から、「t-shirt bluegreen 2」、「sleep2」、「iLove music」、「music meets art」、「Tennis once more」です。



右壁面の床に設置されたCDプレイヤーです。
といってもプレイヤーが作品ではなく、CDに収められた曲が作品です。
曲は四曲あって、「Time sleeps」、「Rain to snow」、「Gerbera pink on moon」、「For everything」。
いづれも数分の短いピアノ曲で、開廊中は常に曲が流されています。

以上の14点の平面と音楽4曲で田中三四郎展『Art meets music』は構成されています。
平面はdigital printです。




左壁面の「circles」です。
作品は正方形で、正方形の額に額装されています。
本来ならば額装した形をご覧いただきたいのですが、額のアクリルの反射の関係で、画面だけのご紹介になります。
その点をご了承下さい。



左壁面の「music flag」と「constellation 05」です。
「music flag」は見ての通り、音符がフラッグ(旗)になっています。
ゴルフの旗を連想させますね。
constellationとは星座のことで、近づいてみると5の数字の中に多くの星が描かれています。



左壁面の「stars in green」と正面壁面の「Little blue」です。
「Little blue」は小さな青い音符を指しているのでしょうか。



正面壁面の2点、「Art meets music」」と「yesterday」です。
左の作品、見事にアートが音楽と合体してますね。



右壁面の作品、「t-shirt bluegreen 2」と「Tennis once more」です。
展示されたいずれの作品も、最小限(ミニマム)な描画と押さえられた色彩がとても控えめです。
しかしその控えめな表現が、見る物の心の中でゆっくりと膨らんでゆきます。


画廊に流れる静かなピアノ曲。
それは環境音楽のように自己を抑制しつつ、展示された絵と楽しげに交わっています。
その作る出す空気は、「穏やか」です。

楽しい絵は沢山あります。
しかし、楽しくて「穏やか」な絵はそんなにありません。
気持ちが落ち着いて物静かで、しかも心の底が楽しい。
田中三四郎さんの絵と音楽は、そんな表現です。

田中さんの絵はdigital print(インクジェット)ですが、すべてコンピューター上で描いたものではありません。
手描きのドロー(描画)が基で、それをスキャナーでコンピューターに取り込み、色づけなどを行います。
その「穏やか」さは、基のドローに依るところが大きいと思います。
それをさらにコンピューターで、定着させる。
手業(てわざ)とコンピューティングのコラボレーションで、「Art meets music」を洒落れば、「Draw meets computer」になるかもしれません。

「穏やか」です。
画廊で作品を眺めていると、「穏やか」です。
背後から聞こえる音楽も、「穏やか」です。
そこには極端はなく、穏当な美しさがあります。
静かで、安らかな、楽しさがあります。

ご高覧よろしくお願いいたします。

作家Webサイト

2004年藍画廊個展
2005年藍画廊個展


会期

2010年3月22日(月)-3月27日(土)


11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)


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