伊東三恵子展の展示風景です。
パネルに油彩した平面の作品展です。
各壁面ごとの展示をご覧いただきます。
画廊入口から見て、正面と右側の壁面です。 左から、作品サイズ727(H)×606(W)mm、 727×606mm、 530×455mmです。 |
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入口横右の壁面です。 作品サイズは、二点共515×728mmです。 |
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左側の壁面です。 作品サイズは、515×728mmです。 |
以上の六点が画廊内の展示で、その他道路側ウィンドウに一点、芳名帳スペースに二点の展示があります。
左側壁面に、伊東さんが記した制作のテーマが掲示されています。
シンプルな三行のフレーズです。
ドキッとする、三行ですね。
自分はそのつもりでも、斜を向いていたり、相手に伝わっていなかったり、自分勝手だったり。
人と人の関係やコミュニケーションの基礎を述べた言葉ですが、今の時代では重い意味を感じてしまいます。
左壁面の作品です。
弧が二つ、上下に向き合っています。
二つの弧、形も違えば色も違います。
正面の壁面の二点です。
重なるような二つの弧と、一つの弧。
描き方によっては重くなってしまう形状ですが、適度の軽さと明るさ感じられます。
押さえた色が効果的です。
入口横右の作品です。
弧の先端が重なっていますね。
色が鮮やかになり、音楽でいえば、ここからリズムが転調したような印象を受けます。
道路側ウィンドウの作品(515×728mm)です。
作品はさらに変化をとげ、色面と美しい白い弧になっています。
制作テーマを読むと、弧は人のメタファーに見えてきます。
しかしそれに限定されることなく、作品と向かい合うことをお薦めします。
ほど良く押さえられた色彩と(シャープではないが)暖かみのある形。
画面の主役を弧の形や色彩ではなく、白い地や白く抜いたような弧(上の作品)に見るのも、面白いですね。
再び音楽に喩えれば、静けさの中の仄かな明るさが、徐々に展開されて、まさに絵画のようなカラフルな調べになっています。
見方は自由です。
貴方なりの入口から、伊東さんの作品世界を楽しんで下さい。
ご高覧よろしくお願いいたします。
2005年藍画廊個展