伊東三恵子展の展示風景です。
左が(画廊入口から見て)正面の壁面です。
右は左側の壁面です。
画廊内は以上九点の展示で、その他道路側ウィンドウに一点の展示があります。
正面壁面の七点です。
左から、サイズF6号、F4号、F4号、F4号、F3号、F4号、F6号です。
左側壁面の二点です。
左から、F15号、F4号です。
道路側ウィンドウの作品です。 サイズはF6号。 作品はすべてキャンバスに油彩です。 |
各壁面から一点、ピックアップして作品をご覧いただきます。
正面壁面の左端の作品です。
黒の地に流動的なカタチが描かれています。
伊東さんのお話では、自身の内面の描写だそうです。
壁面に連作のような並べられた七点の作品。
「心模様」を映した絵画です。
「心模様」は概ね曇天ですが、所々に晴れ間を思わせる色彩があります。
孤独や疎外は、現代人にとって逃れられない現実です。
その現実と正面から向き合う。
孤独や疎外の実態を子細に観察する。
日記のように描かれた七点の作品を見ていると、伊東さんのそのような意志が感じ取られます。
自身と絵画の関係を、そこから再開しようとしている穏やかな意志を感じます。
左壁面の大きな方の作品です。
この作品も右側の小さな作品と対になっています。
描写のスタイルは正面壁面の作品と若干異なっています。
人のカタチに見える黒い図と赤茶の地で構成された、シンプルな絵画です。
こちら(左壁面)の作品の方が先に制作されたそうです。
「心模様」を素直にキャンバスに描き出した作品で、見る者にそのストレートさが伝わってきます。
再開された制作(伊東さんは一時絵画の制作から離れていました)に相応しい、無駄のない表現です。
ある意味で、ブランクが無駄を省いたともいえます。
ここが出発点となって、どこまで「心模様」を描き続けるでしょうか。
そして、「心模様」はどのように変化するでしょうか。
ご高覧よろしくお願いいたします。