佐藤梨香展の展示風景です。
画廊入口から見て、正面と右側の壁面です。
左上から、タイトル「お母さん?」で、サイズ80.3×100×3cm、
「赤ちゃん?」で、80.3×100×3cm、
「建設工事」で、80.3×100×3cm、
「道路工事」で、80.3×100×3cm、
「家、電線 B 1/3」で、72.7×30.6×1.5cm、
「家、電線 B 2/3」で、72.7×30.6×1.5cm、
「家、電線 B 3/3」で、72.7×30.6×1.5cmです。
入口横右の壁面です。
上から、「家、電線 A 1/3」で、53×45.5×1.5cm、
「家、電線 A 2/3」で、53×45.5×1.5cm、
「家、電線 A 3/3」で、53×45.5×1.5cmです。
左側の壁面です。
「家、電線 1/2」で、130.3×97×3cm、
「家、電線2/2」で、130.3×97×3cmです。
入口上(画像左上に少し写っています)、左から「赤ちゃん?、部屋」で、31.8×41×1.5cm、
「キティ、部屋」で、31.8×41×1.5cmです。
その他、道路側ウィンドウに一点、芳名帳スペースに六点の展示があります。
作品はすべてキャンバスに油絵具です。
左壁面の「家、電線 1/2」と「家、電線 1/2」です。
家と軽トラックと電線(と電柱)が描かれています。
家とトラックの形は分かりますが、電線はちょっと分からないですね。
(高速道路のように見えます。)
シンプルな配色に、思い切った描写。
力業のように見えますが、計算の上で成立している絵画です。
その計算が見えない(邪魔にならない)のは、流石です。
この風景、当たり前すぎるほど当たり前の風景です。
どこにでも転がっている、風景です。
でも、佐藤さんの風景になっている。
風景に、佐藤さんが生きてきた過程とそこで得たものが、描かれている。
それを、一生懸命描いている。
良い作品です。
正面壁面の「道路工事」です。 道路工事の旗振りの人とパイロン、ドリル、トラックが描かれています。 これも当たり前の光景です。 当たり前すぎて、目に留めようとしない光景です。 それを、描く。 それとは、繰り返される日常のことかもしれません。 目に留める暇がない、毎日の暮らしのことです。 |
本展のサブタイトルは「かわいい、こわい、おもい」です。
佐藤さんの友人が佐藤さんの作品を見て、そう思ったそうです。
その感想を、そのまま展覧会のサブタイトルにしました。
「お母さん?」や「赤ちゃん?」は少し「こわい」感じもします。
展示された作品の色相に「おもい」感じもします。
しかし、わたしが最も感じるのは「かわいい」です。
佐藤さんの手によって磨き抜かれて洗練された、「かわいい」を感じます。
ご高覧よろしくお願いいたします。
2003年藍画廊「大胆不敵」展