金沢健一展は二週間の会期ですが、前半と後半で展示内容が変わります。
前半の週は、水平方向に連結されたアルミ二ウムユニットによる作品のインスタレーションです。
(後半の週は、垂直方向に連結されたアルミニウムユニットによる作品を中心に展示いたします。)
アルミニウムユニットが水平方向に連結された作品です。
一つのユニットは100×100×50mmの大きさで、アルミの枠、ないしは底のない箱のような形をしています。
それが四つ組み合わされて一つの作品を形成しています。
各作品の大きさは100(H) × 175(W) ×150(D) mmで、十四点の展示です。
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正面と右側の壁面です。 正面壁面に四点、右側壁面には二点の展示です。 |
入口横右の壁面です。 三点の展示です。 |
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左側の壁面です。 入口横左に一点、左壁面に三点、角に一点の展示です。 |
画像ではアルミニウムユニットがどのように連結されているか分かり難いと思います。
連結の様子を図解したドローイングが、道路側ウィンドウに展示されていますのでご覧いただきます。
ドローイングの一番下の右端の図が原形(アルミニウムユニットの基の組合せ)です。
ロの字の形をしています。
ここから水平方向にユニットを移動、連結して多彩な形を作っていきます。
図では(原形を除いて)十八の作品が描かれていますが、展示されているのは十四点です。
一見複雑な形に見えますが、分解すればどれも四つのアルミニウムユニットの連結でできています。
クローズアップをもう二点ほどご覧いただきます。
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金属としては柔らかなアルミニウムの質感と、単純なユニットが連結されたカタチ。
直線だけで構成されたカタチですが、そこにあるのは冷たさではなくて多様な可能性。
一つ一つのものは単純でも、その連結(組合せ)の在り方が思ってもみないカタチを生み出します。
下からのアングルです。
この角度から見ると、連結の様子が良く分かります。
ユニットの組合せでカタチが構成されていて、しかも一点の作品の大きさが同じすね。
四つの同一のアルミニウムユニットを組合せ、作品サイズもキッチリ同一。
水平の連結にも規則性がある。
机上で考えると窮屈で厳格な作品を思い浮かべますが、展示されているのは端正でしなやかなカタチの多様性。
その間にあるものは、作家の知恵と技術です。
人間と社会の関係にも思いをはせてしまう、ユニットの連結の作品です。
ご高覧よろしくお願いいたします。
2000年藍画廊個展
2002年藍画廊個展
2002年藍画廊個展制作パフォーマンス