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藍 画 廊


長塚秀人展


長塚秀人くんは、一昨年の「美」と「術」1999に出品していただいた作家です。
彼の待望の個展です。
画廊の入口から長塚くんの作品を一望した時、わたしの眼に飛び込んだのは「色」でした。
わたしは軽い興奮を覚えました。
ここには「色」がある、わたしが見たことのない「色」がある。


長塚くんの作品を特徴づけているのは焦点(ピント)です。
画面の部分に焦点(ピント)が合っていて、その他の大部分はボケています。
この不自然さのバランスが観る者を惹きつけます。
ボケているのに透明感のある不思議な感覚。
(それは、ひょっとしたらすりガラス越しに見る風景に似ているのかもしれません。)

わたしは、彼の作品の持っている空気が好きです。
写しだされた風景の持っている空気です。
緊張と弛緩の間にある、とても新鮮で心地よい空気です。
それは、焦点(ピント)の置き方であり、構図であり、その他もろもろが掬い上げた空気です。
そして、実は「色」も重要な要素だったのです。



わたしは迂闊でした。
彼の「色」に気が付くのが遅すぎました。
彼は安福真紀子さんとの二度に渡るコラボレーションで写真作品を数点発表しています。
それを観た時わたしの中で引っかかっていたいたものの正体がやっと解りました。
それは、「色」だったのです。



個展という形で改めて彼の作品を観ると、その「色」が際立ってきます。
この「色」はカラー写真が持っている「色」です。
風景が持っている「色」です。
にもかかわらず、長塚くんしか持っていない「色」です。
その「色」を説明する能力が残念ながらわたしには有りません。
観て欲しいのです。
感じて欲しいのです。
長塚くんの「風景」を。
(わたしは「色」に偏った説明をしたのかもしれません。先入観を取り除いて「風景」に触れた時、感じていただけるものがありましたら幸いです。それが、貴方と作家のコミュニケーションだと思います。)


本展はカラー写真(タイプCプリント)八点で構成されています。
サイズは各555×640mmです。
エディションは各10です。

御高覧よろしくお願いいたします。

(今回は、わたしの仕事が雪のために延びてしまい御紹介が遅れてしまいました。会期が残り少なくなっています。藍画廊に急いで下さい。見逃すと後悔するかもしれません。ホントですよ。)







会期

2001年1月29日(月)-2月3日(土)

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)

会場案内







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長塚秀人展会場写真

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