藍 画 廊


松嶋励路
-COLOR-
MATSUSHIMA Reiji

松嶋励路展の展示風景です。



各壁面の展示です。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の12点で松嶋励路展は構成されています。
作品はすべて 油彩、エマルジョン地、MDF板に膠で貼った和紙を使用しています。
作品の詳細をご覧ください。



左壁面、左端、左から2番目の作品です。
左はタイトル「 Color 17-18-e」で、サイズ 63.6✕45.0✕4.5cmです。
右は「 Color 17-18-f」で、63.6✕45.0✕4.5cmです。



左壁面、左から3番目、右端の作品です。
左は「 Color 17-18-a」で、127.3✕90.0✕6.0cmです。
右は「 Color 17-18-b」で、127.3✕90.0✕6.0cmです。



正面壁面、左端、右端の作品です。
左は「 Color 17-18-c」で、127.3✕90.0✕6.0cmです。
右は「 Color 17-18-d」で、127.3✕90.0✕6.0cmです。



右側壁面、左端、左から2番目の作品です。
左は「 Color 17-18-e」で、127.3✕90.0✕6.0cmです。
右は「 Color 17-18-f」で、127.3✕90.0✕6.0cmです。



右側壁面、左から3番目、右端の作品です。
左は「 Color 17-18-a」で、63.6✕45.0✕4.5cmです。
右は「 Color 17-18-b」で、63.6✕45.0✕4.5cmです。



入口横壁面、左端、右端の作品です。
左は「 Color 17-18-c」で、63.6✕45.0✕4.5cmです。
右は「 Color 17-18-d」で、63.6✕45.0✕4.5cmです。

“COLOR”理論と方法(抜粋)

松嶋励路  

私は単純さを指向する. 単純なことは, 簡単なこととは違う. 円は最も単純な幾何形体であるが, それをフリーハンドで正確に描くことは難しい. 指向する到達点は単一であっても, そこへ至る道筋に困難があるゆえ反復が促され, 差異を孕んだ複数の作品が産出される. 私は絵を描きつづけることができる.  

絵画の色彩は絵具という材料の色であると同時に, イリュージョンとしての色である. 絵画は, 物質とイリュージョンの両極を行き来しているだけであるともいえる.  しかしその両方で「ある」と同時にそのどちらでも「ない」ということの中に, 絵画固有の領域が現出する. このように, 「絵画にとって色彩とは何か」という命題は「絵画とは何か」という命題とほぼ同義である点で, 色彩は絵画にとって本質的なものである.  

近似した色彩の中にも微妙な差異があることに眼を凝らせば, 単一の方法にしたがった行為の結果にも完全な同一はないことに気づかされ, 反復を促す契機となる. 産出される作品の数は有限である. しかしこれまで産出された, またこれから産出されるであろう有数の作品の背後には, 作品として産出されることのなかった, またこれからも産出されることのないであろう無数の作品が横たわっている. そのように想像してみることは, 制作という行為に拡がりを与え, 自己という有限を無限に向かって開くことではないだろうか.

(2018/11 藍画廊個展)

"COLOR" 理論と方法(全文)


松嶋さんは自身の造形理論(「理論と方法」全文参照)を基に制作しています。
至極単純なプロセスに従って、機械的にパネルに絵具が塗られていきます。
これはある意味、型を基本にした作品と言えます。

日本の伝統芸能で重要視されているのも型です。
まず<私>を捨てて、無我の状態で型に入っていきます。
身体的芸能の場合、型とは身体を開く状態にすることです。
開くとは、五感で情報をキャッチすることです。
その為には、身体から力を抜き、受容体になることが必要です。
つまり身体を容器にして、世界を受け入れることです。
そこから初めて表現が始まり、それが型の持つ意味です。

松嶋さんの絵画は、近代芸術に発しています。
まず<私>、ないしは自我があって、世界と対峙していきます。
ところが、松嶋さんの絵画を容器のように捉えています。
自身を型にはめて、指示書に従って絵を作っていきます。
これは日本の伝統芸能に似ています。

まずは型です。
そして、画面を感応容器として、世界を受け入れていきます。
感応の中心は、差異です。
差異を突き詰めていくと、恐ろしいほど豊潤で多様な色彩が開示されます。
松嶋さんの絵画が連作という形式になるのも、その所為です。

松嶋さんの絵画はモネの絵画を連想させます。
恐らくは、モネも差異に固執した画家と思われます。
あの執拗な連作がそれの証左ではないでしょうか。
モネの画面は光の容器でした。
同じようにして、松嶋さんも画面を容器として、松嶋さん自身の絵を描き続けます。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

作品配置図

展開図

2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2016年藍画廊個展

 

会期

2017年11月12日(月)ー17日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内