元木孝美展
東北芸術工科大学 TUAD スプリング・アート・フェア in Tokyo 2016
gravity 【重力】
MOTOKI Takami
本展は「東北芸術工科大学 TUAD スプリング・アート・フェア in Tokyo 2016」の一環として開催されています。
東北芸術工科大学 TUAD スプリング・アート・フェア in Tokyo 2016
元木孝美展の展示風景です。
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作品は1点のみのインスターションです。
画像では分かりにくいと思いますので、簡単に説明しますと、
画廊入口方面から奥に向かって4本のワイヤーが平行に張れています。
支持しているのはターンバックルです。
そのワイヤーに半田付けされた2本のピアノ線が、寄りかかるような状態で接触しています。
その数は全部で11箇所です。
使用したマテリアルはピアノ線、ワイヤー、ターンバックルです。
以下はランダムに撮影した展示風景です
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ワイヤーとピアノ線が接触している画像とターンバックルです。
ピアノ線2本が半田付けされて立っている様子です。
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〈作家コメント〉
高さや奥行きを視覚化する彫刻作品の制作。
空間を彫刻によって構成する作品を試み、空間を含める彫刻のあり方を研究しています。画廊に入って元木さんのインスタレーションを見ていると、最も訴えかけてくるのは空間の質量です。
細いワイヤーとピアノ線が作り出す空間は軽やかで、しかも一定の重さ(重力)を持っています。
その重さは過不足ない中庸さがあって、その空間にいると、ある種の偏りから逃れられるような気分になります。
つまり、気持ちが良いのですね。
作品はインスタレーションの形式をとっていますが、実質は彫刻です。
細いワイヤーとピアノ線を使って、空間を作り出す彫刻です。
私見ですが、この方法論の先駆者には故吉田哲也さんがいて、元木さんは正統な後継者ではないでしょうか。
吉田さんの良質な空間の把握が元木さんに受け継がれている感じがするからです。
作品とは直接の関係はありませんが、元木さんは鉄塔や電線のある風景を好むそうです。
空に浮かぶ送電線や鉄塔のある風景。
作品に開放感があるのは、その広々とした風景と、線による構成が反映されているからかもしれません。
その意味では、この彫刻は画廊空間を使った線によるドローイングとも言えるかもしれません。
ご高覧よろしくお願い致します。会期
2016年2月22日(月)ー27日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内
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