藍 画 廊




佐原路子展

“Here Iam now” 今はここにいる

  SAHARA Michiko

佐原路子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。
左から、タイトル「Yellow Cup」(アクリル塗料・パネル)でサイズ18.0(H)×14.0(W)×2.5(D)(F0×2)、「Yellow Cup Model」(デジタルプリント)で32.9×48.3(A3)、「Blue Line」(アクリル塗料・パネル)で18.0×14.0×2.5(F0×2)、「Lotta Home」(デジタルプリント)で32.9×48.3(A3)です。



正面の壁面です。
左から、「Green House」(絨毯の毛・樹脂)で4.0×2.0×2.0(椅子)6.5×3.5×4.0(机)、「Green Bird」(アクリル)で65.2×53.0×2.5(F15)、「Green Bird-1 Model」(デジタルプリント)で32.9×48.3(A3)、床面の作品「Green House」(絨毯)で182.0×182.0です。



右の壁面です。
左から、「Red Bird 4-3 side」(アクリル塗料・プラスチック)で18.0×18.0×6.3(S0)、「Red Bird 4-4 all」(アクリル塗料・プラスチック)で18.0×18.0×6.3(S0)、「Red Bird 4-2 wide」(アクリル塗料・プラスチック)で18.0×18.0×6.3(S0)、「Red Bird 4-1 around」(アクリル塗料・プラスチック)で18.0×18.0×6.3(S0)、「Red Bird Model」(麻布/プリント布)で65.2×53.0×2.5(F15)です。



入口横の壁面です。
左から、「Here! - Cream.05」(アクリル塗料・プラスチック)で1.0×16.0×4.0、「Here! - Cream.06」で(アクリル塗料・プラスチック)で1.0×20.0×4.0、「Ice cream」(デジタルプリント)で32.9×48.3(A3)、「Here! - Cream.02」(アクリル塗料・プラスチック)で1.0×16.0×4.0、「Ice&Spoon Model」(デジタルプリント)で32.9×48.3(A3)、「Here! - Cream.03」(アクリル塗料・プラスチック)で1.0×16.0×4.0です。

以上19点で佐原路子展は構成されています。

〈作家コメント〉
物を使っていると痕跡が残り、気持ちが残る。  
置かれている場所やその背景を気にしてしまう。
この気持ちをどう伝えようか…。と思いかたちに留めることにする。

今回の佐原さんの展示は、佐原の日常からスタートしています。
日常の小さな物語が散りばめられた展覧会です。



左壁面の「Yellow Cup」と「Yellow Cup Model」です。
左側の平面作品、2点組の1点で、右側に展示されたものです。
一見同じに見えますが、右側は右端が緩いカーブになっています。
このアールの基は写真のマグカップのアールです。



左壁面の「Blue Line」と「Lotta Home」です。
このブルーの平面もイエローの平面と同様微妙に違います。
下側に展示された方には下にアールがついています。
その基は・・・・。
右の浴室に掛けられたタオルです。
タオルの折れ曲がったカーブを絵画に置き換えています。



正面壁面の「Green Bird」です。
これはお分かりですね。
そう、タオルの絵柄を絵画にしたものです。



正面壁面のアクリルボックスの「Green House」です。
このモデル(基)は?



この正方形の絨毯「Green House」です。
この絨毯よく見てみると、所々が凹んでいます。
机と椅子がこの上に載っていたので、その脚の跡が付きました。



その跡をきれいに切り取って、机と椅子を作ったのが、アクリルボックスの「Green House」でした。



右壁面の「Red Bird Model」です。
これは麻布(プリント布)の壁紙です。

ここから絵画を見る視点の問題に発展、展開させ、4点の作品が展示されています。
上はそのうちの、壁紙を描いた2点の絵画作品です。



入口横壁面の「Here! - Cream」シリーズの1点と「Ice cream」です。
これはアイスクリームの溶ける様子を立体で表現したものです。


本展の展示、解説がないと分かり難いかもしれません。
しかし内容はそれほど難しいものではありません。

美しいものを求めて、遠い国や海や山に行くのが美術家ではありません。
美術家の主戦場は日常と日常生活です。
日常や生活のちょっと気になったことを考える。
考えて、考えて、白い紙を置いてエスキースを描き始める。

もし美術家と一般人の間に違いがあったとしたら、日常の捉え方だと思います。
技術の巧拙ではありません。
いかに常識的な視点から離れて、己の視点を獲得するか。
それを試されるのは、他ならぬ日常においてです。

佐原さんの連想ゲームのような作品、面白いですね。
頭を柔軟にして、あえて常識的な美術から遠ざかる。
得てして、そこに本来の美術の芽があるのかもしれません。

ご高覧よろしくお願い致します。


2005年藍画廊個展
2008年藍画廊個展

 

 

会期

2012年11月5日(月)ー11月10日(土)

11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)



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