藍 画 廊



庄司比佐子展
SHOJI Hisako


庄司比佐子展の展示風景です。



画廊入口から見て、正面と右側の壁面です。
左から、作品タイトル「クオリア」(木製ドア・アクリル・墨 他)で、作品サイズ80(W)×195(H)cm、
「クオリア」(木製ドア・アクリル・墨 他)で、35×180cm、「クオリア」(パネル・アクリル・墨 他)で、53×85cmです。



入口横右の壁面です。
左から、「クオリア」(パネル・アクリル・墨 他)で、F6、「クオリア」(木製ドア・アクリル・墨 他)で、35×180cm、
「クオリア」(木製ドア・アクリル・墨 他)で、35×180cmです。



左の壁面です。
左から、「もうひとつの連想」(キャンバス・アクリル・油彩・墨 他)で、F130、「クオリア」(パネル・アクリル・墨 他)で、F6です。

以上の八点が画廊内の展示で、その他道路側ウィンドウに一点、芳名帳スペースに三点の展示があります。



左壁面の「もうひとつの連想」です。
F130号のキャンバスに油彩や墨が使われています。
オーソドックスな絵画ですが、普通と異なるのは、画面の縁に蝶番が幾つか付けられていることです。



正面壁面の左の「クオリア」です。
この作品は、木製のドアをそのままパネル代わりに使用して、アクリルや墨でペイントした作品です。
ドアは庄司さんのご自宅にあったもので、ドアノブと蝶番も付いています。
上の画像では分り難いと思いますので、アップでご覧いただきます。



黒いドアノブがお分かりですね。
絵画はもともと壁画としてスタートしたことを考えれば、ドアに描くのはさほど奇異ではありません。
ただそれを切り離して画廊空間に移動させることは一つの実験ですが、そのことよりも注目したいのは、描かれた内容です。
ドアの向うにあったかも知れない、風景です。



正面壁面右と右壁面の作品です。
描かれているのは、都市の風景です。
風景は実在を基に、庄司さんのイメージで再構成されたものが描かれています。
その風景は、日常的な都市の様相や、倉庫街の殺風景ともいえる眺めです。
建設中の鉄骨越しの風景、と思われるものもあります。



入口横右壁面中央の作品です。
これも木製ドアに描かれた作品です。



ドア。
ドアを開ければ、そこに風景が広がっています。
庄司さんの描く風景が、わたしは好きです。
なぜだか分りませんが、あの不規則に灰色が並ぶ都市の景観や倉庫街のガランとした空間が、好きです。
そこに住んでみたいとは思いませんが、なぜか魅かれます。

庄司さんの描く風景はモノクロームがベースになっていて、部分的に色彩が使われています。
その使われ方は実際の風景と同じで、とても印象的です。
装飾ではなくて実用として塗られている街の色は、灰色の景色の中で、時間が染み込んでいます。

庄司さんのイメージで再構成された、都市の風景。
それは、幾つもの時間と空間が重なって見えます。
都市で生まれ、都市で育った人間にとって、故郷のような風景です。

ご高覧よろしくお願い致します。

 


会期

2008年10月20日(月)-10月25日(土)


11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内