今回はアメリカの社会学者スチュアート・ユーエン教授の著書「PR! 世論操作の社会史」のご紹介です。
本書は平野秀秋/左古輝人/挾本佳代の三氏によって翻訳され、昨年秋に法政大学出版局より出版されました。
内容を「PR! 世論操作の社会史」の帯から引用いたします。
商品の広告から情報戦争までパブリシティが誕生して成長・肥大する過程を描いて、その生理と病理の深層を暴き出す戦慄すべき迫真のレポート!
わたしも昨年暮から正月の休みにかけて読ませていただきました。
厚い(600ページ超)学術書にもかからず、具体的で、読み始めると止まらない本でした。
昨今の出版事情により7245円(税込み)という高価な本ですが、価格以上の価値がある本です。
平易な文章で書かれていますが、内容はズッシリと重く、わたしは今再読にチャレンジしているところです。
多くの方にお薦めします。
本来はバラバラに存在し、共通の基盤など無い現代人が何故ある種の一体感を持っているのか?
それを構成するものは何か?
そしてそれを作り上げ、影で操っていた(いる)のは誰か。
「わたしたちはイメージではなく、リアリティを扱っている」(本書より)と自負する20世紀最大の広告人バーネーズ。
「PR! 世論操作の社会史」はFM東京のストリーミングラジオでも紹介されています。
ご興味のある方はどうぞご視聴下さい。
(2004年5月以降はこちらになります。)
又、平野先生のサイトに「PR! 世論操作の社会史」の概要が掲載されています。
※これはいらぬお節介かもしれませんが、本書のような学術書はインターネットの書店の方が入手しやすいと思います。