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天使が空から・・・・

その日は、どんよりとした今にも雨が降りそうな天気でした。
わたしはいつものように藍画廊で撮影し、その後知人の展覧会を六本木に見に行くことにしました。
画廊のある京橋から六本木まで、30分もあればクルマで行けます。
思い立ったときに行かないと見逃すことが多いので、すぐにクルマに乗り込みました。
ついでに、話題の六本木ヒルズまで足を延ばすことにしました。



天使です。
空中を浮遊する二人(?)の天使。
鳩と戯れてているのでしょうか。

この画像、六本木ヒルズのとあるショップのショーウィンドウを撮影したものです。
ガラスに映っているのはヒルズのビル群です。

東京は大都市で、大都市の人が集まる街はその時々で変わっていきます。
そこが大都市東京の面白さですが、最近の再開発で誕生した街にはあまり触手をそそられません。
それは、わたし自身がそういったトレンドスポットに興味を失った所為もありますが、街自体にもワクワクさせるものがありません。
手法が透けて見え、デベロッパーの思惑だけで街が作られている気がするからです。

丸ビル、汐留(ここは行ってませんが)、そして六本木ヒルズ。
消費の為の、消費される街。
それが露骨に出すぎてかえって面白いのが、お台場のパレットタウン/ヴィーナスフォートです。
南欧風の街並みを屋内に再現したチープでフェイクな空間。
映画のセットみたいです。
(ま、これは多分に個人的な趣味が入っています。たんなる好みと思って下さって結構です。)

その日の天気のようにどんよりとした日本の現状では、大手を振って散在するには気が引けます。
多少のお金は持っていても、先行きが分からない不安から消費を控えてしまいます。

だから、丸ビルや汐留や六本木ヒルズがあるのです。
ここは現実とは半歩ずれた空間で、消費の為に生まれた街なんですから。
何の気兼ねもなく、美味しいものを食し、買いたいものを買えばいいのです。
(そういう効用があることは否定しません。)

前置きが長くなりましたね。
さて、ヒルズをご紹介したいのですが、もう皆さんテレビや雑誌であらかたご存知です。
ここではわたし個人の視点で撮影した画像をご覧いただきます。



東京タワーです。
ヒルズから見た東京タワー。
良いですねぇ、東京タワー。
青空の下の東京タワーも良いですが、曇空もナイスです。
どこから見ても素敵です。
(↑個人的視点、丸出しですね。)



上はヒルズ内にあるテレビ朝日の社屋の入り口です。
大きなモニターが訪問者を迎えてくれます。
近未来的風景ですね。



オープンテラスを俯瞰で撮影しました。
絵に描いたようなオープンテラス。
再開発地域では必ずある風景です。
(ヴィーナスフォートには屋内のオープンテラスという倒錯したカフェがありました。こういう倒錯の方が好きです。)



工事中店舗の「被(おお)い」です。
作者はご存知、村上隆。
確認しませんでしたが、この店舗はきっとルイ・ヴィトンなんでしょうね。
村上隆独特の色感、面白いです。
(この色調パターンのバッグは限定で販売されて、即完売だったそうです。)

ヒルズには森美術館があります。
デベロッパーの森ビルの私設美術館です。
その所為もあって、街のあちこちに現代美術作品が設置されています。
バブル期の再現といえば再現かもしれません。
(個人的にはバブル期のすべてを否定しません。日本人の多くが初めて金持ちになって贅沢の味を知った時期です。そのくらいは許されて良いのではないでしょうか。ツケの多くは投機絡みによるものですし。)



最初の画像のアウトテイクです。
東京の空、天使は空中に浮遊しています。

天使が空から・・・・。
東京のどんよりとした暗い空から、降りてくるでしょうか?
多分、降りてこないと思います。
降りてくるとしても、この街ではないと思います。



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