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新生活


三月は引越しの季節ですね。
転勤や進学で、新しい土地で新しい生活を始める人が多い季節です。

わたしも引越ししました。
新しい生活を始めようと思っています。
引越しに伴い、長年の連れ添いとの悲しい別離もありました。
思い出してみれば、楽しいこともあったし、辛いこともありました。
「これからも友達でいようね」。
それがわたし達の約束です。



てなわけで、わたしはMacOS9からMacOSX(テン)に引越したでした。
遅ればせながらMacOS10.2を購入し、即日10.2.4にアップデートして新生活を楽しんでします。
MacOS10.2、つまりはJaguar(10.2のコードネーム)を新しいパートナーとして迎えました。
Jaguarは豹柄のフェイク・ファーを纏(まと)った美人で、その魅惑にわたしは負けたのでした。
(厚化粧と思えるときもあるのですが、惚れた弱みで許してしまいました。)

ご大層なことを書き連ねましたが、発端から説明しましょう。
わたしのパソコン歴(といっても7年ぐらいだが)を振り返ると、春先に躁状態が訪れるようです。
春先になると、何故かパソコン環境を変えたくなるのです。
iMacを買ったのもそうだし、三年前このWebサイトを開設したのもそうだし、Power Bookを買ったのもそうだし、去年は去年でLinuxを入れて連夜遊んでました。

今年は液晶のモニターを発作的にオンラインショップで買ってしまいました。
友人の好意で入手した中古の17インチCRTの挙動が怪しくなったが昨年の中頃。
その時から液晶の購入を考えていたのですが、予定外の出費が続いて果たせませんでした。
半ば諦めていたのですが、何とは無しにオンラインショップを覗いたのが運の尽き。
液晶の値下がりにビックリして、気が付いた時には購入ボタンを押していたのでした。

購入した液晶には電子ポイントが付いていて、賢いわたしはその使い道を瞬時に決めました。
Jaguarを買うことにしたのです。
新生活を始めよう!
賢い割にはシンプルな頭脳を持ったわたしは、心でそう叫んだのでした。
(メインOSを変えたところでオタクの生活が変わらないのは、バカでも分かるのにね。)



てなわけで、このテキストもOSXで書いています。
正確にいうと、OSXのClassic環境を起動してOS9のソフトで書いています。
OSXとOS9とはまったくの別物で、ソフトの互換性がありません。
MacとWindowsが違うのと同じくらい異ります。
いきなり移行しろといわれても困るので、暫時的処置としてOSXにはOS9のソフトが使えるCiassicというソフトが付属しています。
使い心地はほぼ変わらないのですが、記号の入力キーの位置がズレるのはご愛嬌です。
「これからも友達でいようね」の意は、このClassic環境でOS9とお付き合いするということです。

ご存知かと存じますが、OSXはUNIX系のOSです。
(多分多くの方はご存知ではないと思うのですが、一応決まり文句として。)
わたしのガールフレンドはLinuxで、こちらもUNIX系。
つまりわたしの新生活はUNIX系で纏めてみよう、ということなのです。
バカみたいですね。

ここまで読んで、「コンピュータの訳の分からない話」と思った方は画像を見て下さいね。
Jaguarに引っかけて、豹柄と風景を合成してみました。
このページはiPhotoですから、何といっても画像が中心です。
お楽しみいただけたら幸いです。

さてさて、新生活で気付いたことを二三書いてみます。
OSXは、確かに10.2から使いやすくなりました。
動作が機敏になりましたし、OS9までのMacのGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)が上手く取り入れられています。
私見では、MacOSのGUIの要諦はドラッグ&ドロップとキーボード・ショートカットです。
これがかなり改善されました。



もし貴方がMacユーザーで、コンピュータのスキルを上げたいと思っているなら、この二つをマスターすれば確実に上達します。
もし貴方がWindowsユーザーなら、この二つは関係ありません。
何故なら、マウスの右クリックで概ね代用できるからです。
(使おうと思っても、多くはドラッグ&ドロップに対応していないし、キーボード・ショートカットの割り振りがアプリケーションによってマチマチなので使う気がしない。)

ここで又私見ですが、ドラッグ&ドロップ+キーボード・ショートカットと右クリックを比べれば、絶対に前者の方が面白い。
道具を操作する感覚として、快感があるのは前者です。
(その替わり、ハードをコンポーネンツとして楽しめるはWindowsの載っているPC/AT互換機です。)
この快感は、CUI(キャラクター・ユーザー・インタフェース)とかなり似ています。
意外にも、コマンドを打ってその結果がダイレクトにターミナルに表示される快感に近いのです。

道具を操る快感、これを説明するのは難しいですね。
便利とか楽だとかも良いですが、道具の操作に快感があるのは素敵だと思いません?
絶妙の書き味を持つ万年筆で綴るラブレター。
心の隅にある、曰く言い難い思いが、しなやかなペン先から流れるように便箋に記されていく。
飛躍のある比喩ですが、道具の操作感は、それによって作られる中身まで影響するような気がします。

GUIとCUIの混交がMacOSXとLinux。
Linuxをインストールして一年になりますが、時間がなくてCUIにはほとんど触れていません。
わたしはパソコンに詳しいわけではなくて、広く浅く知っているだけです。
今度はOSXの方からCUIに接近して、それをLinuxにフィードバックしてみるつもりです。

豹柄のフェイク・ファーを纏(まと)った美人との新生活。
困るのは、ついつい寝不足になってしまうことです。



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