今月の19日、購読している朝日新聞を広げると、中程に大きく4ページに渡って「朝日新聞デジタル、創刊」が載っていました。
デジタル版の新聞では既に日経新聞が先行していますが、やはり大朝日の創刊は大きな話題です。
いよいよ新聞のデジタル配信が本格的にスタートした感があります。
対応端末はPC、iPod、Android(スマートフォン)で、iPhoneはアップルの審査が通り次第アプリがリリースされる予定です。
気になる料金体系はデジタル単独では3800円。
宅配とセットでは、新聞購読料にプラス1000円。
ただし5月中に申し込むと7月末までは無料です。
試しに宅配プラス(ダブルコース)で申し込んでみました。
今回のiPhone's Photoは椅子の画像を中心に掲載していきます。
(どういうわけか、わたしは椅子やベンチを見るとiPhoneのカメラを起動するクセがあります。)
さてデジタル版の朝日新聞ですが、広告を見る限り、iPodでの閲覧を中心に想定しているようです。
タブレットで、ある程度の大きさのディスプレイがある端末。
それを新聞のデジタル配信のコアに考えているのでしょう。
これは正解です。
わたしはiPodなどのタブレットを所有していないので、PCでの購読、閲覧になります。
いずれiPhoneにも対応しますが、あの小さな画面では、それに特化した使い方をしなければ役に立ちません。
又、PCでの購読は何となく違和感がある、というより新味に欠ける嫌いがあります。
やはり、「新しい酒は新しい革袋に」ですね。
実際問題、操作面ではマウスよりも直接画面に触って操作する方が、デジタル新聞には似合っています。
朝日のデジタル版発刊は、iPadなどのデバイスの普及を土台にスタートしたといって良いでしょう。
申し込みをしてIDとパスワードを設定し、ログインして読んで見ると・・・・。
PCの所為か、新たな情報体験というか、興奮がありませんね。
体裁は異なれど、無料版のアサヒコムとさして違いがありません。
その体裁もブランニューな雰囲気もなし。
ちょっと肩すかしを食らったような、期待外れのような。
紙の新聞の比べても、特にデジタルでなければ読めないような記事もそう見あたりません。
逆に情報量(広告も含めて)は紙の方が豊富な感じ。
まだ紙をなぞっているようで、デジタルならではの特質が見いだせません。
スタートの時期だからこそ、新聞の将来の萌芽が見えないのは、残念な気がします。
わたしが朝日新聞デジタルの購読申し込みをしたのは、あくまで体験です。
7月末までには解約するつもりです。
なぜなら、新聞を母と回し読みしているからです。
80歳を越えた母に、スマートフォンやiPadは無理も無理。
PCなど論外。
もともと仕事上で地方紙も購読しているので、宅配に1000円プラスする余裕もありません。
これがデジタル単独で1000円ぐらいだったら、考えも変わったかもしれません。
トータルで3000円くらい新聞代が安くなれば、母も納得してくれるでしょう。
二紙を読みたいほど活字中毒でもないし、仕事がらみのわたしとは違うからです。
朝日新聞デジタルの第一印象はパッとしたものではありませんでしたが、話を少し整理してみます。
まず料金ですが、この内容で3800円はやはり高すぎます。
画期的な利便性があるわけでもないし、端末は読者が用意し、通信料も読者持ちです。
それだったら紙版の半額ぐらいが妥当だし、デジタルに軸足を移す決意があるなら、思い切って1000円でもよいくらい。
新聞販売店との兼ね合いがあって現状の価格設定になったと思いますが、一読者からすれば、現状では高すぎて考慮の余地がありません。