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探偵物語(27)


前回の続きです。

わたしが街で光景を切り取っている時、人が住んでいない家はすぐ分かります。
庭に雑草がビッシリと生い茂っているからです。
雑草の生命力には驚きますが、冬の雑草は、どちらかといえば可憐です。



前方に上半身、後方に脚を伸ばしたダンサーです。
どうです、可憐な踊り手だと思いませんか。
背景の川に、映えていますね。

それではもう一人、可憐な雑草をご紹介しましょう。



スクッと、立っている姿が、なかなか美しい。
背筋が伸びて、凛としています。
プロポーションの良いダンサーですね。

冬の河原は茶褐色の世界ですが、それでもセレブな雰囲気を漂わせたダンサーもいます。
豪華な衣装に身を包んで、しずしずと舞台に上がって来ました。



やはりスターです、堂々としていますね。
観客を焦らすように、ゆっくりとした動作でステージが上がりましたが、これから激しいソロが始まりそうです。
周りは、それに備えた空間があります。

目を反対側に向けてみると、こちらは群舞です。
同じ衣装に身を包んだダンサーが、音楽に合わせてステップを踏んでいます。



身体を斜めに傾けて、指を鳴らしながら、ステップを踏んでいます。
「ウェストサイド物語」、でしょうか。
だとしたら、プエルトリコ系のシャーク団でしょう。
わたしの頭の中では、既にシャーク団のテーマが大音量で鳴っています。

妄想は、
次回も続きます。