iGallery DC

加藤学展
KATO Gaku

加藤学展は10点の絵画と3点のドローイング作品で構成されています。
各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面、及び正面裏の壁面です。



右側の壁面です。

作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端、左から2番目の作品です。
左はタイトル「池のためにー馬番沢」(紙、鉛筆)でサイズ(各)25.5×35.5cm、
右は「時刻」(キャンバス、アクリル)で27.7×15.8cmです。

 


左壁面、左から3番目、右端の作品です。
左は「雲径のために」(紙、アクリル、コンテ他)で28.0×23.0cm、
右は「景について 囀りと律奏」(キャンバス、アクリル)で63.0×79.5cmです。



正面壁面の作品です。
「景について」(キャンバス、アクリル)で89.5×129.5cmです。



正面壁面エアコン下、壁面裏の作品です。
左は「池底裏の途中」(キャンバス、アクリル)で63.5×50.5cm、
右は「分水嶺」(キャンバス、アクリル)で41.0×31.8cmです。



右側壁面、左端、左から2番目、3番目の作品です。
左と中央は「雲径のために」(紙、アクリル、コンテ他)で28.0×23.0cm、
右は「景について 春煙峡」(キャンバス、アクリル)で72.7×33.0cmです。



右側壁面、左から4番目、5番目、右端の作品です。
左は「時刻」(キャンバス、アクリル)で29.7×21.0cm、
中央は「雲、山に帰る」(キャンバス、アクリル)で72.7×33.0cm、
右は「景について」(キャンバス、アクリル)で41.0×31.8cmです。


谷戸を辿って丘陵雑木の小径を廻り、地鳴きに誘われ踵返しに篠竹の藪へ分け入った先、斜面の下生えに腰を落とす。
潜む小さな音が心地よい。
陽は高く雲影を平地に映す。
やや西北向きの斜面。
中景の木立の先に、農畝も僅かに見える。
田圃だろうか。
その下方に河川支流。
川面は輝され、さながら解かれた絹の帯であった。
風景の言葉によるスケッチはよく見掛けるものであるが、言葉はときに饒舌な想観を脳内に滑り込ませる特技を持っている。
絵画を鑑た後では言語を求めたくなる衝動にも駆られるが、犀利な論理や整合性を持ち得なくとも絵画自体は泰然としてそこにある。  
                              
 2020/10/10 加藤学

加藤さんの絵画は風景を描いたものです。
一般に近代以降の西洋の風景はサイエンス、つまり客観に基づいています。
遠近法として透視図法を用い、動かない人の視点で風景を描きます。
東洋の風景画は、客観よりも主観に重きを置き、風景を自在に再構成して、動く人の複数の視点を用います。

加藤さんの画法は山水画をベースにした東洋画の系譜にありますが、受けた教育や画材の面では西洋画に出自があります。
そしてここが肝要だと思うのですが、モダーン、つまり今生きている時代の風景画であろうとしていることです。
懐古趣味、復古趣味ではなく、近代人、現代人の風景画たらんと努力していることです。
その為に、古に学び、遊び、又現代の美術にも存分に目を配っています。

風景とは何か。
端的に言えば、風景はそれ自体として存在し、他方で人を生み、育てる環境です。
その両義の間で、人は風景に親しみや懐かしを感じ、又疎外も感じます。
私見ですが、その距離間が風景画のキモのように思います。
風景画と言えば視覚を基にした描写と思いますが、風景には嗅覚、触覚、聴覚、味覚もあります。
加藤さんの絵画にあるのはそれら五感で捉えた風景です。
鮮やかな色彩は樹々の葉の揺れる音や草木の匂い、足裏の土の感触などが感じられます。

加藤さんの描く風景はとてもポジティブです。
穏やかな筆致には厳しさもあって、ただ優しいだけではありません。
生きることの難しさや残酷さを踏まえながらも、肯定的な世界観、死生観が根底にあります。
前述した距離間の塩梅が絶妙で、風景の中に<生>の本質が描かれています。
それは安易な共生とは異なる、毅然とした自然との対話の記録です。

ご高覧よろしくお願いします。

プライスリスト1
プライスリスト2

加藤学×河田政樹2016年藍画廊
加藤学×河田政樹2018年藍画廊
加藤学2011年iGallery DC個展
加藤学2013年iGallery DC個展

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加藤学展
会期:2020年10月29日(木)〜11月15日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00


会場アクセスと展覧会スケジュール