石田泰道展
「紙waza」
ISHIDA Taido
石田泰道展の展示風景です。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
左壁面の床です。
以上の14点で石田泰道展「紙waza」は構成されています。
作品は平面と立体(空中に吊るされた作品と床置きの作品)で、インスタレーションの要素も含んでいます。
まずは平面を一点づつ、左壁面から時計回りにご覧ください。
タイトル「はな」(パルプ・レーヨン・墨・染料・他)で、サイズ47(H)×26(W)×3(D)cmです。
「刻影ー再生」(パルプ・レーヨン・墨・染料・他)で、83×156×5cmです。
「情景」(パルプ・レーヨン・墨・染料・他)で、168×83×4cmです。
「発芽」(パルプ・レーヨン・墨・染料・他)で、32.5×16.5×2cmです。
「 刻影ー風化」(パルプ・レーヨン・墨・染料・他)で、154×51×4cmです。
「情景ー黒い雨」(和紙・炭・墨・顔料・他)で、100×72.5cmです。
「ふたば」で(パルプ・レーヨン・墨・染料・他)で、40×33.5×2.5cmです。
以上が平面作品で、以下は立体作品を同様に左壁面側から時計回りにご覧いただきます。
左は「繭」( 和紙・麻・染料)で18×15×13cm、右は「繭<再生1>」( 和紙・麻・染料・小麦粉・火・水・光・風・渋柿)で14×14×15cmです。
左は 「繭<風化1>」( 和紙・麻・染料・小麦粉・火・水・光)で20×12×10cm、右は「繭<結界>」( 和紙・麻・染料・小麦粉・火・水・光・黴)で17×17×17cmです。
「繭<浄化>」( 和紙・麻・染料・小麦粉・火)で22×12×10cmです。
以上は空中に吊るされた作品で、以下は床置きの作品です。
左は 「繭<風化2>」( 和紙・麻・染料・小麦粉・火・水・光・風)で20×20×22cm、右は「繭<再生2>」( 和紙・麻・染料・小麦粉・火・水・光・風・柿渋)で23×32×24cmです。
<作家コメント>
平面の仕事にせよオブジェにせよ、紙は私の制作の基底を支えている。
紙は柔軟な表情を持ち、それ自体で基底材を超えた素材そのものとしての物質感に満ちている。
描くモチーフは繭や種のような膨らみある形態が出発点となっているが、いずれにしてもエネルギーを内部に包みこんだ抽象的な存在として登場させている。
最近は、余白を多めにとって物体を包みこむ空気感というか、「気」のようなものを描きたいと思っている。
日本的な「間・余白」の感覚であろうか。
これらのドローイングはここ十年来野外で取り組んできた「風化」と「再生」の一連のプロジェクトが深くかかわっており、自然界に身を置きながら作品(物体)に接してきた経緯が影響している。
物体を包みこむ光やガス、雨、空気の厚み、時の流れを紙という皮膜に封入したいと思っている。
本展覧会では、新しい試みとして紙そのものの物質感を追求している。アトリエのある市川三郷町の地場産業である障子紙の生産工程ででる廃材(パルプやレーヨン)を再利用し、自立するほどまでの極厚の紙を用意した。
それにドローイングするというより、むしろ彫刻をしていくような感覚でイマジネーションを刻んでいく。
剥いだり、重ねたり、グラインダーで削ったりしながら、ある種の気韻が立ち現れるまで紙と対峙する。
紙の精神性と自身の精神性をバイブレーションさせながら格闘していく感覚は、自然界に分け入って行っていた今までの創作感覚と不思議と共通するところがあって、それ故、紙とは単なる基底材を超え、時空を超越する厚みのある空間にも似た存在となっている。
石田さんの過去の主な作品は繭玉です。
和紙と麻で形を造り、それにバナーで火を加え、一定期間野外に放置し、自然界のエネルギーに晒されます
そして放置した繭玉と、それに柿渋を塗ったものに分けます。
前者が「風化シリーズ」で、後者が「再生シリーズ」です。
生命(いのち)あるものは必ず滅び、又それは形を変えて再生されます。
その円環とエネルギーが、石田さんの作品コンセプトです。
今回はコメントにあるように、障子紙の廃材であるパルプやレーヨンを使って、厚みのある平面作品(ドローイング)を制作しています。
これらの作品の制作過程(サンダーなどで削る)や造形を見ると、平面というよりレリーフに近い感じを受けます。
その荒々しくも宇宙的な世界は繭玉の作品同様、風化と再生を見ることができます。
石田さんは現代美術作家ですが、同時に僧侶でもあります。
作品には僧侶としての仏教的思索が深く刻み込まれています。
滅びと再生を繰り返す、宇宙の諸行無常。
その中で繰り広げられる、人と自然の関わり合い。
それをこの展覧会で感じていただければ幸いです。
ご高覧よろしくお願いします。
石田泰道経歴
作家Webサイト
プライスリスト作品の価格は2012年9月まで有効です。
作品を購入後希望の方は、恐れ入りますが、下記までメールにてご連絡をお願い致します。
折り返し送金方法、納品時期等をお知らせ致します。
(作品が配送の場合、勝手ながら送料はお客様のご負担とさせていただきます。)
なお、作品納入後一ヶ月以内の返品は受付させていただきます
fuku-mac@@kc4.so-net.ne.jp
(*お手数ですが@を一つ取ってから送信してください。)
iGallery DC 石田泰道展
会期:2011年8月28日(日)〜10月2日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜19:00
会場アクセスと展覧会スケジュール
なお本展は「こうふのまち芸術祭2011」に連動参加しています。