浅川徹展
シリーズ Old but GOLD Vol.4
ASAKAWA Toru
浅川徹展の展示風景です。
各壁面の展示です。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
正面エアコン下の壁面です。
以上の17点で浅川徹展は構成されています。
作品の詳細をご覧ください。
左壁面、左端、左から2番目、3番目、4番目の作品です。
左からタイトル「花笑み」(和紙・アクリル・砂)でサイズ21×17cm、
「かんかん花」(和紙・アクリル・砂)で21×17cm、
「色取月」(和紙・アクリル・砂)で21×17cm、
「枯園」(和紙・アクリル・砂)で21×17cmです。
左壁面、左から5番目、右端の作品です。
左は「気配」( 和紙・アクリル・砂・麻布)で40×31cm、
右は「ひまもる風」(和紙・アクリル・砂・麻布)で40×31cmです。
正面壁面、左端、左から2番目の作品です。
左は「碧見鳥」( 和紙・アクリル・砂・銀粉)で30×23cm、
右は「茫洋の風」( 和紙・アクリル・砂・パテ)で31.5×42cmです。
正面壁面、左から3番目、4番目、右端の作品です。
左は「秋扇」(和紙・アクリル・砂)で18.5×30cm、
中央は「月の絵日傘」( 木・板・和紙・アクリル・砂)で37×28cm、
右は「知音」( 和紙・アクリル・砂・パテ)で30×23cmです。
正面エアコン下の作品です。
「白い木立」( 和紙・アクリル・砂・パテ)で23×30cmです。
右壁面、左端、左から2番目、3番目の作品です。
左は「こぼれる静寂」( 和紙・アクリル・砂)で31×26cm、
中央は「虫時雨」( 和紙・アクリル・砂・パステル)で30×23cm、
右は「紅の向こう側」( 和紙・アクリル・砂・パテ)で20×31cmです。
右壁面、左から4番目、右端の作品です。
左は「息吹」( 和紙・アクリル・砂)で30×24.5cm、
右は「紡ぎ」( 和紙・アクリル・砂・パテ)で42×31.5cmです。<作家コメント>
萌えるような新緑が落ち着いた初夏、森に足を踏み入れてみた。
森の中にはいろいろな音が混在している。
風の戯れる音、木々の葉が語らう音、鳥や虫たちの声、草花の芽吹く音、樹液がわき出る音、せせらぎの音等々。
と同時に、森 の中に一人で佇んでいると、ふいに何かの気配を感じることがある。
これは私の独善かもしれないが、水分を吸い取り増殖する形成層の音。
時代を超えて生き抜いてきた力強い息吹の鼓動。
森の中は文明と違う太古の時間が流れているようだ。
自然の中で深く静かな感情に全身を浸していると、自分のいのちが自然の中で生きていることを実感する。
地、水、火、風、空という宇宙の五大要素が絡み合い紡ぎあって醸し出す世界を感じることができる。
そんなおもいを、絵画という造形活動を通して、ずっと表現しようとしてきた。
どんな小さな部分にも、自然も人も息づいていて目を見張るような世界を繰り広げている。
宇宙への第一歩も路傍の小さな石ころから始まる。
そんな出会いの積み重ねが表現の出発点のような気がする。
画を描くとは、見ることを時間的に固定する活動だと誰かが言っていたが、そうだとしたら固定した時間がまた流れ出す感動を、作品によって生み出せたら嬉しい。
20年程前から、私の絵には様々な素材が入る。
木、砂、和紙、布、貝殻、パテ、アクリル絵の具、コンテ、パステル、油絵の具等。
時には親水性のものが適していたり、場合によっては親油性のものがイメージにぴったりする。
アカデミックへの抵抗かもしれないが、新しいものへの挑戦というより原初性への回帰の憧れといった方がいいような気がする。浅川さんの作品はオーソドックスな絵画の範疇に入ると思います。
ただし、額と絵が一体になっていたり、絵の具に砂やパテを用いて物質性が強調されているのは、伝統的な絵画から一歩踏み出しています。
それ以上に興味深いのは形式の根底にある<絵の思想>です。
絵は時間を止めるのではなく、時間の流れを描く。
そのような絵に対する考えがあって、森の時間と対峙する。
森の時間は太古の昔から四季を通して循環し、そこで育まれた生命の時間も循環する。
しかしながら諸行は常ならず、変化を止めることはできない。
それを肌で感じながら、視覚表現として絵を描く。
絵は対象を写すのではなく、対象を動かしている(見えない)何かに同期する。
浅川さんの<絵の思想>をわたしなりに要約すればその様になるかと思います
それは浅川さんが年齢を重ねて実体化した<絵の思想>で、これこそが「Old but GOLD」ではないでしょうか。
絵画の形式が変わっても、その思想は人から人へ受け継がれていって、美術の歴史も続いて行くに違いありません。
ご高覧よろしくお願い致します。
<シリーズ Old but GOLD>
さほど遠くない過去、共同体には長老という存在があり、尊敬の対象でした。
その経験の積み重ねから生まれる知恵が尊ばれたからです。
昨今は若くあることに価値が置かれ、アンチエイジングが消費のターゲットになっています。
しかし、年齢を重ね、それ故にますます輝くことこそが本来の老いの在り方です。
この度、60歳以上に限定した山梨の現代美術作家シリーズ「Old but GOLD」を開催したします。
現代に於いて60歳は老人の範疇外かもしれませんが、その長き経験を活かした美へのアプローチは貴重です。
美術には若者の新鮮な感性が必須ですが、年長者の奥深い洞察も不可欠です。
シリーズとしてご高覧いただければ幸いです。
歳を重ねてますます輝くー60歳以上限定、山梨の現代美術作家シリーズ
vol.1 高橋辰雄(1/10〜1/27) vol.2 橘田尚之(7/4〜7/21)
vol.3 飯野信二(8/1〜8/18) vol.4 浅川徹(10/3〜10/20)
vol.5 坂本泉(10/31〜11/17) vol.6 田邉かほる(12/5〜12/22)作品を購入御希望の方は、恐れ入りますが、下記までメールにてご連絡をお願い致します。
折り返し送金方法、納品時期等をお知らせ致します。
(作品が配送の場合、勝手ながら送料はお客様のご負担とさせていただきます。)
なお、作品納入後一ヶ月以内の返品は受付させていただきます
fuku-mac@@kc4.so-net.ne.jp
(*お手数ですが@を一つ取ってから送信してください。)
浅川徹展
会期:2019年10月3日(木)〜20日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00
会場アクセスと展覧会スケジュール