iGallery DC

高橋辰雄展
Old but GOLD Vol.1
TAKAHASHI Tatsuo

iGallery DCは2019年に6回のシリーズとして<Old but GOLD>を開催いたします。

<シリーズ Old but GOLD
さほど遠くない過去、共同体には長老という存在があり、尊敬の対象でした。
その経験の積み重ねから生まれる知恵が尊ばれたからです。
昨今は若くあることに価値が置かれ、アンチエイジングが消費のターゲットになっています。
しかし、年齢を重ね、それ故にますます輝くことこそが本来の老いの在り方です。
この度、60歳以上に限定した山梨の現代美術作家シリーズ「Old but GOLD」を開催したします。
現代に於いて60歳は老人の範疇外かもしれませんが、その長き経験を活かした美へのアプローチは貴重です。
美術には若者の新鮮な感性が必須ですが、年長者の奥深い洞察も不可欠です。
シリーズとしてご高覧いただければ幸いです。

Vol.1の高橋辰雄展の展示風景です。



各壁面の展示を御覧下さい。



画廊入り口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。

以上の20点で高橋辰雄展は構成されています。
作品はすべてミクストメディアです。
作品の詳細を御覧下さい。



左壁面、左側の2点です。
2点共、タイトル「眼差しのメモリー」でサイズ30×30cmです。



左壁面、右側の4点です。
4点共、「眼差しのメモリー」でサイズ20×30cmです。



正面壁面の2点です。
2点共、「眼差しのアルケオロジー」でサイズ70×70cmです。



正面テーブル上の4点です。
4点共、「眼差しのトランスファー」でサイズ31×31×10cmです。



正面エアコン下、右壁面左端の作品です。
2点共、「眼差しのメモリー」でサイズ30×30cmです。



右壁面、左側の4点です。
4点共、「眼差しのメモリー」でサイズ30×30cmです。



右壁面、右側の2点です。
2点共、「眼差しのミューズ」でサイズ50×60cmです。


高橋さんの作品を見ていると、イギリスの抽象絵画の作家の名前が頭に浮かびました。
ベン・ニコルソン(1894〜1982)。
徹底した幾何学的抽象で、彫刻的要素も多分に含んだ作品を制作しました。
このベン・ニコルソンのルーツを探るとロシア・アヴァンギャルドに行き着きます。

ロシア・アヴァンギャルドはロシア革命(1917)と共に生まれた芸術運動です。
今思えば、ロシア革命は政治の前衛と芸術の前衛が一体となった稀な例です。
そのロシア・アヴァンギャルドの代表的な芸術形式がロシア構成主義とシュプレマティズムです。
工業的な実用物を使って、抽象的な美を構成していきました。

高橋さんの作品を構成しているものも実用的な日用品。
幾分チープで使用感のあるものを、ドローイングのような、コラージュのような技法で構成していく。
素材もブルジョワジー(富裕層)の好む高級素材とは無縁。
ロシア革命が工業的発展を基盤にしたように、高橋さんも幾何学的な美が基調。

高橋さんの政治思想は不明であり、穏やかな言動の人ですが、作品には革命の香りがします。
革命が孕んでいたユートピア思想をどこかに感じるのです。
ロシア・アヴァンギャルドはスターリン時代に弾圧され、凡庸な社会主義リアリズムに取って代わられます。
そこにはユートピアの欠片もなく、負の遺産が大きくなっていくばかりでした。

今は革命の時代ではありません。
しかし聡明なユートピア思想は必要であり、風通しの良い美術も必要です。
高橋さんの透明なアクリル板を多用した今回の展示。
今の時代にこそ輝く作品だと思います。

Old but GOLD!

ご高覧よろしくお願い致します。

Old but GOLD
歳を重ねてますます輝くー60歳以上限定、山梨の現代美術作家シリーズ
vol.1 高橋辰雄(1/10〜1/27) vol.2 橘田尚之(7/4〜7/21)
vol.3 飯野信二(8/1〜8/18) vol.4 浅川徹(10/3〜10/20)
vol.5 坂本泉(10/31〜11/17) vol.6 田邉かほる(12/5〜12/22)

プライスリスト1
プライスリスト2

2013年Gallery DC個展

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(作品が配送の場合、勝手ながら送料はお客様のご負担とさせていただきます。)
なお、作品納入後一ヶ月以内の返品は受付させていただきます
fuku-mac@@kc4.so-net.ne.jp
(*お手数ですが@を一つ取ってから送信してください。)


高橋辰雄展
会期:2019年1月10日(木)〜27日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00


会場アクセスと展覧会スケジュール