立原真理子展
TACHIHARA Mariko
立原真理子展の展示風景です。
上から、画廊入口から見た左壁面と正面壁面、右壁面の展示風景です。
以上の9点で立原真理子展は構成されています 。
作品の詳細をご覧下さい。
左壁面の作品です。
左からタイトル「うみ」(刺繍糸、蚊帳、木枠)サイズ220×273×17mm、「揚幕のある風景」(透明水彩、紙)で242×273mm、「広縁とうみ」(刺繍糸、蚊帳、木枠)で455×530×20mmです。
正面壁面の作品です。
左から「佐渡のまわり」(透明水彩、紙)で455×380mm、「宿のそと」(透明水彩、紙)で318×410mmです。
正面壁面エアコン下の作品です。
上から「あわいの風景」(油彩、画布)で100×148mm、「能舞台の一角」(油彩、画布)で100×148mmです。
右壁面の作品です。
左から「能のまえ」(刺繍糸、衣桁)でサイズ可変、「薪能/松本城」(刺繍糸、蚊帳、木枠)273×275mmです。
<作家コメント>
網戸や蚊帳、障子枠等を支持体に、刺繍糸で風景を描き重ねることで「内側と外側」といった風景の中の境目や「奥性」の在り方を探っています。
今回の展示では、内と外を繋ぐ曖昧な緩衝地帯として、旅館の「広縁」とその旅にまつわる風景や「薪能」をモチーフに作品を展開します。
コメントにある通り、立原さんの作品のテーマは「内側と外側」、「奥性」、「内と外を繋ぐ緩衝地帯」になるかと思います。
「内側と外側」は結界などに象徴される日本特有の空間の区切り方です。
「奥性」は家の奥、奥座敷と言った形容の意味と、かつては日本家屋に必須であったの神棚、仏壇、床の間などの室内の奥に空間を広げる装置の在り方です。
「内と外を繋ぐ緩衝地帯」とは、縁側、旅館の広縁など、内とも外とも言えない曖昧な空間を指します。つまり西洋建築のように壁で区切るのではなく、シンボルや障子に見られるような半透明な(ハッキリとしない遮蔽)で空間を分けることを考察しています。
そしてその表現の形式や素材に<区切るもの>やシンボルそのものを用いるのが特徴です。
また立体や平面やモノが一つの空間に同居していて、その空間自体が独自のインスタレーション作品になっています。
特に本展の衣桁(着物や手拭いを掛ける用具)に刺繍糸を巻きつけた作品などは、その発想のオリジナリティーと作品形態の面白さは秀逸です。今回は薪能を数カ所の土地で取材して、能の特異な舞台構成と、上演した場所やその近辺の風景をミキシングしています。
(能の内容自体も彼岸と此岸の空間を行き来する演劇です。)
手法も木枠に蚊帳布を二重に貼って刺繍したり、紙にドローイングしたり、画布にペインティングしたりと視点の変化が楽しめます。
出来上がった空間は余白が主役であるかのような広さと奥行きがあり、特別な<気配>を感じます。
その<気配>こそが立原さんの表現したいものかもしれません。ご高覧よろしくお願い致します。
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立原真理子展
会期:2024年10月24日(木)〜11月10日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00
会場アクセスと展覧会スケジュール