iGallery DC

田邉かほる展
TANABE Kahoru




田邉かほる展の展示風景です。








上から、画廊入口から見て左側壁面左、右、正面壁面、右側壁面左、右の展示です。
田邉かほる展は以上の25点で、作品はすべて銅版画です。
(その他エアコン下にも1点の展示があります。)
作品の詳細をご覧下さい。

 


画廊入口から見て、左壁面左の作品です。
左からタイトル「enfant 1」でサイズ37×40cm、「enfant 2」でサイズ24×18cm、「enfant 3」でサイズ24×18cm、「enfant 4」でサイズ24×18cmです。

 


左壁面右の作品です。
左から「enfant 5」でサイズ24×18cm、「enfant 6」でサイズ24×18cm、「enfant 7」でサイズ24×18cm、「enfant 8」でサイズ24×18cmです。

 


正面壁面左の作品です。
左から「enfant 9」でサイズ24×18cm、「enfant 10」でサイズ24×18cm、「enfant 11」でサイズ24×18cm、「enfant 12」でサイズ24×18cmです。

 


正面壁面右、エアコン下の作品です。
左から「enfant 13」でサイズ24×18cm、「enfant 14」でサイズ24×18cm、「enfant 15」でサイズ24×18cm、「enfant 16」でサイズ24×18cmです。

 


右面壁面左の作品です。
左から「enfant 17」でサイズ37×40cm、「enfant 18」でサイズ24×18cm、「enfant 19」でサイズ24×18cm、「enfant 20」でサイズ24×18cm、「enfant 21」でサイズ24×18cm、「enfant 22」でサイズ24×18cm、「enfant 23」でサイズ24×18cmです。

 


右壁面右の作品です。
左から「enfant 24」でサイズ24×18cm、「enfant 25」でサイズ24×18cmです。


<作家コメント 『私と版画との出会い』>

私が本格的な版画を始めたのは、50歳を過ぎた時でした。
当時、私は美大の学生として勉強中であり、授業の一環としてシルク・スクリーンの授業を受講し・・・様々な素材に印刷できる版画手法の面白さに魅了されました。
その後、美術館の銅版講座に参加して、銅と塩化第二鉄溶液との化学反応から生み出される奥深い銅版画作品の世界を知り、虜になりました。
そして現在も、その世界に浸っている私です。

2024年4月


本展は銅版画の展示ですが、(2点を除いて)作家の自画像で構成されています。
一見すると同じ版だけで制作されているように思えますが、実際は微妙に異なる版が使われています。
自画像の基になっているのは作家の幼少時の写真です。
ご覧の通り、昭和の戦後高度成長期の女児の典型的なポートレイトです。

西洋における自画像の歴史はキリスト教の影響で意外にも15世紀以降です。
つまり長い美術の歴史から見ればつい最近のことになります。
東洋では独自の自画像が昔からありましたが、明治以降は西洋画の導入と共に自画像も西洋的なコンセプトで描かれるようになります。
東京藝大の卒業制作に自画像が求められるのも、当時の明治政府の文化的意向(欧化)が反映された結果と思います。

さて田邉さんの自画像、とても楽しいです!
版画用紙に刷られた幼女の田邉さんが23点、どれもが同じようでいて全部ニュアンスが異なります。
幾分ラフなプリント具合とイノセントな雰囲気が漂う画像のレイアウト。
絵が斜めになっていたり、紙が汚れていたりしても気にしません。
職人気質の版画の先生だったら卒倒しそうな銅版画ですが、それが田邉さんの持ち味で、しかも表現として自立しているから面白い。
展示もそれに合わせて、自由気儘に壁に直貼り。
だからといって粗製濫造に陥らないセンスの良さと実直な制作態度が作品から浮かび上がります。

23点が同じようでそれぞれがオリジナルなんて、ちょっと凄いと思いませんか?
色使いと版の工夫が、一般の版画にはないはみ出し方をしています。
そもそもの(自画像に対する)発想がとてもユニークです。
前述したように自画像の歴史は近代的自我(エゴ)の歴史と重なりますが、そんなみみっちいことを吹き飛ばすような天真爛漫な作画です。
自画像を多作したゴッホがこれを見たら何と思うか。
きっと頬が緩んで、うっかりと笑いがこぼれてしまうに違いありません。

ご高覧よろしくお願い致します。


作品リスト1
作品リスト2

田邉かほる2019年iGallery DC個展

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田邉かほる展
会期:2024年5月2日(木)〜5月19日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00


会場アクセスと展覧会スケジュール