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藍 画 廊


葛生裕子展


葛生さんはとは、わたしが「西瓜糖」をやっていたときからの付き合いです。
かれこれ12,3年前に、多摩美の学生だった葛生さんが作品をもって「西瓜糖」にやって来ました。
それからわたしは彼女の作品をずうっと観てきています。
最初はモノクロームの同サイズの作品をズラッと並べる手法を採っていました。
そのうち色(赤、緑)を使い始めましたが、基本的なところはあまり変わりませんでした。
物質性の強い平面でした。
5年前ぐらい前の発表から作風が変り、物質性を残しながらより絵画的になった印象を受けました。
色では「紫」が画面のキートーンになっていると思います。


画廊入口正面の大きな作品(220×190cm)。
モチーフは花だそうです。
この作品も「紫」が基調になっています。


入口左側の壁面の作品。
サイズは上の作品と同じです。
これもかなり大きいですね。
今回の作品は全て油彩です。


今回の展示で一番気になった作品(100×80cm)。
入口右側の壁面です。
最初観た印象ではそれ程でもなかったのですが、長い時間観てるうちに段々好きになった作品です。
この作品が葛生さんの転機になるかもしれません。
今までの作品にはなかった面が出ている気がします。


会場には静謐な空気が流れています。
葛生さんは冗舌なタイプではありません。
「絵を描くのが好きだから描いている」。
「理屈で描くのではなく、身体で描いている」。
その誠実さが、わたしは好きです。
その作品の誠実さが好きです。
これからも長い道のりを彼女は歩むと思います。
まだ半分ぐらいしか来ていないかもしれません。
でも彼女だったら少しずつ前に歩んで遠いところまで行くと思います。
それを見守りたいと思います。



小品二点。
左(27×22cm)は道路側壁面。右(38×45cm)は道路のウインドウに展示されています。
右側のみ麻布、あとの全作品は綿布です。
以上全六点で本展は構成されています。

御高覧よろしくお願いいたします。


会期

2000年10月2日(月)-7日(土)

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)

会場案内


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