藍 画 廊
作家には長い年月をかけて育ててきた自分の方法というものがある。
山本まり子さんの方法とは、木を箱状にして部分的に和紙を貼りペインティングする事である。
和紙は貼る前にペインティングされる事もある。
そういった方法を採ってはいるが、山本さんの描きたいのはやはり絵画である。
わたしはそう思う。
絵画を大切にしている人だと思う。
画廊入口正面の壁面に設置された大作(1065×2700×103mm)。
かなり低い位置に掛けられているのがお分かりでしょうか。
作品の上部の空間が生きています。
重さは20Kgあるそうです。
以前は40Kgの作品もあったとか。
入口左側の壁面の作品(300×672×28mm)。 縦横厚さの比が、上の作品同様大きなポイントになっています。 |
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通路側入口からのショット。 左側はキューブに近い形の作品二点(左41×46×30mm、右45×49×27mm)。 |
山本さんの作品は箱状の絵画であり、インスタレーションでもあります。
形態はそうであっても山本さんが作っているのは、やはり山本さんの絵画だと思います。
山本さんの絵画(とここでは言い切ってしまいますが)には何が描かれているのだろうか。
それは「自立した中庸」とでも呼べるものだと思う。
キチンと立っていながら肩の力の抜けた状態。
自然体。
それがもつ「美しさ」。
わたしにはそう見えました。
本展は木と紙にアクリルでペインティングされた作品六点で構成されています。
写真で紹介した作品の他は入口芳名帳のある壁面に小品二点が展示されています。
又、通路側のウインドウに一点展示される予定です。
御高覧宜しくお願いいたします。
会期2000年 9月18日(月)-9月30日(土)
(日祭休廊)
11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)