藍 画 廊

菊川厚展
私の愛した<しまなみ海道>
KIKUKAWA Atsuhi

菊川厚展の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の13点が展示室の展示で、その他小展示室に1点の展示があります。
作品はすべてキャンバスに油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。

 


左壁面、左側の作品です。
左はタイトル「来島海峡 」でサイズM30、右は「今治市内風景 」でF50です。

 


左壁面、右側の作品です。
左は「今治市民の森」でM30、右は「今治市蒼社川 秋 」でM30です

 


正面壁面の作品です。
左は「今治ラジウム温泉 」でF30、「今治市呑蛙桶 」でF50、「今治市旭通り 」でF30です。


右壁面、左側の作品です。
左は、「来島海峡の桜 」でF30、右は「石鎚山の風景 」でS50です。



右壁面、右側の作品です。
左は、「今治の朝焼」でF30、右は「今治市蒼社川 夏 」でF30です。

 


入口横壁面の作品です。
左は「小部の風景」でS50、右は「しまなみ海道」でF30です。


〈作家コメント〉(川畑宣士評)

日本画家の有元容子さんは今治西高の同級生。
彼女は帰省中、散歩先から絵になりそうなスナップを送ってくれる。
菊川君は気に入った写真の現地に赴いてスケッチを始める。
堅牢な家並とラフな空のタッチの対比が見事。


菊川厚さんは趣味で絵を描いています。
絵を描き始めたのは還暦過で、スタートは遅いのですが意欲は充分です。
そして、今回が初めての個展です。

モチーフは生まれ育った愛媛の今治市周辺です。
ご覧の通り、山と水辺の瑞々しい風景と地方都市の中心街です。
わたしも山梨の地方都市に住んでいますが、風景はとても良く似ています。
甲府盆地の周りは山々で、海辺ではありませんが河川が多く流れています。
恐らく日本の風景は大方このような眺めになっていると思います。
水に恵まれ、緑が生い茂る風土が生成する日本列島の風景。
この美しい風景と自身の年輪(生い立ち)とオーバーラップさせながら、菊川さんは絵を描いています。

興味深いのは地方都市の疲弊にも眼を向けていることです。
いわゆるシャッター街と化した中心部の街並みです。
これも山梨でも同様であり、現代日本の地方都市の典型です。
この光景を写真で表現したものは良く見ますが、絵画では珍しいと思います。
その視線にはどこか寂しさが感じられて、(近い年齢の)わたしも見ていると同じような感慨を覚えます。

風景画とは風景を写すものですが、100人が風景を描けば、100の異なる風景がそこに生まれます。
風景への視点や距離の取り方に、各々の来し方や生き方が投影され、風景は私有化されます。
そして、菊川さんの見た(描いた)風景を見ているわたしは、そこに自分自身の風景を無意識に重ねています。
それは、風景画を見る大きな楽しみの一つだと思います。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

 

会期

2023年3月27
日(月)ー4月1日(土)
11:30ー19:00(最終日18:00迄)

会場案内