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藍 画 廊


山本まり子展


山本まり子展は九点の作品で構成されています。
画廊内に四点、芳名帳壁面に四点、道路側ウィンドウに一点の展示です。


道路側ウィンドウの小品です。
サイズは40(H)×90(W)×30(D)mm。

白い壁面に設置された白い立体に見えます。
近づいて見ると、この立体が絵画でもあることに気づきます。

露出した五面には微かに色彩が認めれ、それに見入っていると、立体と絵画の境界が曖昧になっていきます。


画廊内の作品をご案内いたします。



左は、画廊入口から見て正面の壁面です。
サイズは695(H)×1600(W)×75(D)mm。
右は、入口横右の壁面。
サイズは450(H)×540(W)×42(D)mmです。

展示作品はすべて、木に紙、アクリル、膠(にかわ)、砥粉を使用しています。


入口横左と左側の壁面です。
サイズは、左が80(H)×380(W)×30(D)mm。
右は、430(H)×1295(W)×65(D)mm。

以上が画廊内の作品です。


作品は通常の絵画に比べると低い位置に展示されています。
立体のようでもあり、絵画でもあるような展示です。

白い壁面に微かに色彩が施された絵画。
ブルーやピンクやイエローが僅かに認められる五つの画面。
(山本さんの作品は、六面目である裏側にも絵画が描かれているはずです。)
白い箱(画廊)の中に突起物のように展示された作品。

クールですね。
クールなんですが、本当は温かい。
温かさは、人の血液のような温かさです。
熱くはないが、温かい。

ここで比較的画面が分かる画像をご覧いただきます。



薄いピンクとブルー、イエローがお分りになるでしょうか。
横まで画面が回り込んでいます。
次は、藍画廊のアシスタントをモデルにして作品の大きさをご覧いただきます。



正面の作品ですが、かなり大きいのが分かりますね。

実際に画廊で見ると、作品の角は直角ではなくて微かに丸み帯びています。
そういった細部が全体と響き渡って、山本さんの空間を形作っています。

もし画廊空間全体が作品だとしたら、各々の作品はパーツです。
所謂インスタレーションになります。
しかし、山本さんの展示はインスタレーションと言い切れないところがあります。
立体でもあり、絵画でもあり、インスタレーションでもある。
逆いえば、作品の形式を無効にしているような作品です。
そこに存在するのは、山本さんの作品であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

温かい作品ですが、実に強い作品だと思います。

会期

2003年3月10日(月)-3月22日(土)

3月16日(日)休廊

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内



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