希望、休息、束の間、殻、再会、息。
これは今澤正展の作品タイトルです。
作品を観てタイトルを確かめると、そのストレートさにちょっと驚きます。
驚くのはタイトルだけではなくて、その作品の質の高さです。
画廊入口からの展示風景です。
作品はすべてキャンバスに油彩。
左の作品のサイズは、130.3(H)×162(W)cm。
タイトルは「休息」。
右は38(H)×45.5(W)cmで、「束の間」。
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左側壁面の作品です。 サイズは121(H)×150(W)cm。 「希望」というタイトルがついています。 少し開ている箱を描いたように見えますね。 明るい色相と箱の開けられた感じが、まさに「希望」を現しています。 |
下は、右側壁面の作品です。
左は45.5(H)×53(W)cmで、「殻」。
右は91(H)×72.7(W)cmで、「再会」。
その他、道路側ウィンドウに「息」が(91(H)×72.7(W)cm)展示されています。
実にシンプルな画面構成ですが、思考と技術を要している作品です。
形、色彩、明暗、コントラストなどを慎重に検討して試行錯誤の後に製作された様(さま)が想像できます。
個人的に好きな作品は、一番上の展示風景の右側の作品です。
小さな作品ですが、観ていて厭きません。
家に見えますね。
子供に絵を描かせると、無意識に描きそうな題材です。
形と色のバランス、明度との兼ねあいに深度を感じます。
特に、背景の色合いが何ともいえず好きです。
自然体の素直(ストレート)な表現も非常に好感を持ちます。
上の作品の彩度をPhotoshop(画像ソフト)で落として、モノクロームにしてみました。
明度を微妙にコントロールしているのがお分かりと思います。
面と面の境もマスキングを使わず、フリーハンドで描かれています。
その効果も分かりますね。
画廊に入って一見すると、よくある抽象画に見えるかもしれません。
しかし、この作品は違います。
足を止めて、しばらく作品を観て下さい。
このページの画像ではとても表現できない何かが、そこに観えるはずです。
ご高覧よろしくお願いいたします。
2002年6月17日(月)-6月22日(土)
11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内
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