渋谷俊輔展
世界に不在のあなたを探す
SHIBUYA Shunsuke
渋谷俊輔展の展示風景です。
各壁面ごとの展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の10点で渋谷俊輔展は構成されています。
作品を1点ずつご覧下さい。
左壁面、左端の作品です。
タイトル「#OMOTESANDO」(ミクストメディア、キャンバス)で、サイズ530(H)×650(W)mmです。
左壁面、中央と右端の作品です。
左は「#BED」(アクリル、キャンバス)で530×650mmです。
右は「白楊」(ミクストメディア、キャンバス)で530×650mmです。
正面壁面の作品です。
「ハレ」(アクリル、キャンバス)で1300×1620mmです。
右壁面、左端の作品です。
「selfie1」(アクリル、キャンバス)で720×910mmです。
右壁面、中央の作品です。
「selfie2」(アクリル、キャンバス)で720×910mmです。
右壁面、右端の作品です。
「selfie3」(アクリル、キャンバス)で720×910mmです。
入口横壁面、左端と中央の作品です。
左は「ライト」(アクリル、板)で450×530mmです。
右は「ベッド」(アクリル、板)で450×530mmです。
入口横壁面、右端の作品です。
「レイク」(アクリル、板)で450×530mmです。
〈作家コメント〉
セルフィーなどに見られる魅惑的に「加工」され「露出」されたイメージに内在する不安、不在を、そのイメージの再描写を通し、異化をしたいと考えました。
フランソワオゾン監督の映画「まぼろし」は、夫の失踪のため精神的に病んでいく女性を主人公に据えた映画としてあります。
夫の失踪という現実を受け入れらず、否認する彼女は、やがて夫のまぼろしを見るようになっていきます。それは、喪失を受け入 れられない彼女の防衛反応であると同時に、失踪を受け入れた周囲の人々にとっては、共通基盤であるはずの彼女との「現実認識」の喪失として表現されていきます。 そうした、喪失にまつわるリアリティーを、デジタルの時代におけるリアリティーとして、表現したいと考えました。
セルフィーとはスマートフォンなどで自分を撮影すること、つまり自撮りのことです。
SNSの普及に伴い、自撮りをする機会が増え、専用の自撮り棒などという機器まで出現しています。
撮影された自画像は、自身のアイコンとして、ネット上に拡散します。
渋谷さんの作品は、セルフィーをテーマに、自撮りした画像や自撮りの行為を描写しています。
いわば自画像ということで、絵画の世界では別段珍しいことではありません。
近代絵画においては、自画像は多くの作家のモチーフとなっていました。
写真の普及以後、自画像は廃れ、今では特殊なコンセプトの作品以外には見られません。
近代絵画の自画像と渋谷さんの描くセルフィー、まったく異なります。
前者は内面に重きを置き、外観にそれを反映させることに尽力しました。
後者は外観の見栄えに注力して、イメージを作り込んでいきます。
これは無意識に広告(PR)の手法に倣っています。
浮遊するイメージは実存に先行して、オンラインを駆け巡ります。
その持ち主が死亡しても、イメージは回収されず、漂い続けます。
そんな時代の不安や不在を、渋谷さんは支持体の上に描きます。
その像は、セルフィー同様、定着することはありません。
ご高覧よろしくお願い致します。
会期
2015年9月28日(月)ー10月3日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内