多田布美子展の展示風景です。
画廊入口から見て、正面と右側の壁面です。
本展は十点の平面作品で構成されています。
綿布とテトロンにアクリル絵具で描かれています。
鮮やかな色彩です。
左の作品のサイズは、153(H)×185(W)cm。
右は、94(H)×94(W)cm。
入口から見て、左側の壁面です。
左の小品は、33(H)×46(W)cm。
右は、153(H)×185(W)cm。
その右側にも小品が展示されています。
(額の縁だけが写っています。)
画廊に入って多田さんの作品を観ると、通常の絵画に見えます。
しかし、近づいて見ると二層構造になっていることに気がつきます。
綿布に描かれた画面の上にもう一つ画面があります。
額の前面にテトロンが張られており、そのテトロンにもアクリル絵具で絵が描かれています。
テトロンはメッシュ状の布で、それを透して下の綿布の画面が見えます。
つまり、鑑賞者は二つのレイヤー(層)が重なったものを観ることになります。
多田さんは以前この技法を用いた作品を制作していましたが、ここ5年間はオーソドックスな油絵を描いていました。
再びこの技法に戻ったのは、自分自身に正直な表現はこの方法しかないと気がついたからだそうです。
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作品に近づいて撮影してみました。 右側壁面の作品の部分です。 水彩のぼかした描画と、二つのレイヤーの効果(色と形の重なり)が美しいですね。 |
入口から見て、右側(事務所側)の壁面の作品です。 サイズは91(H)×91(W)cm。 透明感のある瑞々しい画面です。 植物がモチーフのようにみえますが、特にモデルはないそうです。 |
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二つのレイヤーで構成された絵画は、時にはギミックと見られる危険性もあります。
本展を観ると、それが杞憂であることがわかります。
作品の内実と方法に乖離がないからです。
多田さんはこの技法を用いて、多田さん自身のオリジナルな絵画を完成させていくと思います。
楽しみです。
(御案内の作品の他、画廊入口の芳名帳スペースに小品が三点、道路側ウィンドウにも一点展示されています。)
御高覧よろしくお願いいたします。
2002年1月21日(月)-26日(土)
11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内
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