カマタジュンコ展の展示風景です。
画廊入口から見て、正面と右側の壁面です。 | |
右側壁面と入口横右の壁面です。 | |
左側壁面です。 入口横左の壁面にも小品一点が展示されています。 |
画廊内は以上の十点の展示です。
この他、道路側ウィンドウに一点、芳名帳スペースに二点の小品展示があります。
作品はすべてリトグラフです。
リトグラフは石版画ですが、今は石ではなく、多くの場合アルミ版を使っています。
水と油の反発作用を利用した版画で、印刷技術としてはオフセット印刷に発展しました。
作品を壁面ごとにご紹介していきます。
左側壁面のタイトル「call to a gene 」で、サイズは95.5×64.8cmです。
(作品は額装されていますので、白熱灯や蛍光灯の反射が幾つか映り込んでいます。これは無視してご覧下さい。)
土筆(つくし)のようなシルエットが、網状のパターンを背景にスクッと立ち上っています。
下部の白いスペースに赤い線が一筋。
その線が余韻を残す作品です。
正面壁面の二点です。
左は、「エキス ll STEAM 」で、95.5×64.8 cm。
右は、「エキスl SHADE」で、95.5×64.8 cm。
タイトル、サイズから考えると連作のようですね。
分割されたような画面が効果的です。
右側壁面の三点です。
左から、「SHELL」で、25.0×25.0cm。
「INSIDE」で、25.0×25.0cm。
「COVER」で、25.0×25.0cm。
いずれも正方形の作品です。
今度は入口横右の二点です。
左は、「REMAINING」で、66.0×46.0cm。
右は、「FLOATING 」で、66.0×46.0cm。
黒い楔形(人のカタチにも見えますね)は上昇と下降をしているのでしょうか。
対で見ると余計に面白い作品です。
全体に、一点一点とは別に、壁面ごとの観賞にも工夫が凝らされた展示です。
小品も一点ご覧いただきます。
左壁面の「ナミl」で、32.0×25.0cmです。
ちょっとレトロな雰囲気を持った作品で、寄せ返すナミ=波と心象がオーヴァーラップしている感じです。
カマタさんにお話を聞いてみると、作品の黒に作者の内面が反映されているそうです。
表象、あるいは外界(世界)と自己との関わりが本展のテーマになっているようです。
リトグラフの技法を生かした画面と、奇をてらわない素直な表現。
軽さと重さが同居した作品世界には、作者の眼差しがシッカリと定着されています。
ご高覧よろしくお願いいたします。