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『赤塚行雄(榧野八束)氏を偲ぶ会のご案内』


美術評論家でありデザインの分野でも盛んな執筆活動を為された赤塚行雄さんが亡くなられました。
デザインの分野では榧野八束というペンネームを使用されていました。
(文学、犯罪、青年問題で著名な評論家の赤塚行雄氏とは別人です。)

赤塚氏はわたしが通っていた創形美術学校でも講師として学生の指導に当たっていました。
しかし残念ながらわたしの卒業後なので面識がありません。
赤塚氏のことを知ったのは、創形の恩師であり、赤塚氏と交友のあった松本旻先生からです。
それも赤塚氏の死後のことです。

赤塚行雄氏の代表的な著作に『近代日本のデザイン文化史1868-1926』(フィルムアート社)があります。
松本先生の薦めで読んでみると、その綿密な調査と鋭い洞察に驚きました。
日本の近代文化、とりわけ図案(デザイン)の変化を詳細に考察して、その生活全般の変容を顕わにしています。
まさに近代の日本文化の成り立ちを解明しています。
出版当時、朝日、読売、産経、毎日の四誌に書評が載ったことが頷ける内容です。
又、読書家、編集者の松岡正剛氏の千夜千冊にも取り上げられています。
『近代日本のデザイン文化史1868-1926』は現在絶版ですが、古書がWebの書店に出回っています。
(図書館にあるケースも考えられます。)
現在の生活の基盤が作られた、近代当初の日本の文化変容にご興味のある方には、是非お読みいただきたく存じます。

松本先生との関係、及び『近代日本のデザイン文化史1868-1926』の読書を通じて、わたしは、赤塚氏を偲ぶ会の発起人の一人として微力ながら協力させていただくこととなりました。
以下に「赤塚行雄氏の偲ぶ会」(文面作成青木祥子さん)を掲載いたします。
赤塚氏とご交友のあった方、又著作を通じて赤塚氏をご存じだった方、より多くのご参加をお願い申し上げます。



赤塚行雄氏を偲ぶ会


梅雨というよりすっかり夏のようですが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

すでにお聞き及びとは思いますが、5月19日の朝、赤塚行雄氏が急死されました。
享年83歳、葬儀は、5月21日、長野で近親者によって行われました。
氏は現代美術が盛んであった1960年代から美術評論の分野で活躍された方ですが、デザインの分野では、榧野八束というペンネームでユニークな文筆活動を続けていました。
「デザインの現場」(美術出版社)に連載されたものをまとめて1992年に上梓された『近代日本のデザイン文化史1868-1926』(フィルムアート社)の続編を計画されておられました。
著作だけでなく、創形美術学校、女子美術短期大学で、学生の指導に当たられたり、後進の指導など、教育の面でも貢献された方です。
これからのご活躍を期待していたのですが、それは叶わなくなりました。
赤塚氏のご冥福をお祈りする集まりをしたいと思います。
ご参加を希望される方は7月12日までに、お手数ですが、事務局である藍画廊に電話かFAX(共に03-3567-8777)でお知らせ下さい。
よろしくお願い致します。

日時 7月31日(土) 午後6時から9時 献花・焼香の後、会食し故人を語り合う会(供花を1輪ずつご持参下さい)

場所 土風炉 銀座一丁目店 中央区銀座1-10-6 銀座ファーストビルB2F tel・03-3563-3033 fax・03-3563-3032

会費 10,000円   この会費の半分は、来年春、銀座藍画廊に於いて、作品・メッセージ、縁の品等の展示会のための費用に、と考えております。これにつきましては、当日詳しくご説明いたします。又ご参加者には榧野八束著作『(江戸・東京)河岸綺譚』(INAX出版)を一冊進呈させていただきます。


発起人
青木祥子(故青木亮夫人)
赤瀬川原平(尾辻克彦)
中西夏之
松本旻
宮澤壮佳
本江邦夫
ふくだまさきよ

★事務局ー藍画廊(倉品みき子)
〒104-0061 中央区銀座1-5-2西勢ビル2階 TEL/FAX 03-3567-8777


<会場 土風炉地図>


【東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅】10番出口すぐ
【東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅】A13出口徒歩3分
【JR山手線・JR京浜東北線・東京メトロ有楽町線 有楽町駅】京橋口・中央口 徒歩3分
【都営浅草線 宝町駅】A3出口 徒歩4分