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「スーパーマーケット」


上の画像は、わたしが店の買物で毎週行っているスーパーマーケットです。
クルマで五分ほどの、隣市である甲府市にあります。
このスーパーは生鮮食料品が安く、業務(飲食店や施設等)で購入する客も少なくありません。
ここから直ぐ近くに、高級食料品をメインにしたスーパーのショッピングセンターがあります。
そして、反対方向の直ぐ近くにもスーパーとホームセンターのショッピングセンターがあります。



高級食料品中心のスーパー(中央の白い建物)とショッピングセンターです。
敷地内に送電塔がありますが、これは珍しいですね。
個人的(鉄塔ファン)には好感を持ちましたが、一般の人はどうでも良いことでしょうね。

わたしが住んでいるのは笛吹市ですが、市内には住居からクルマで五分以内に四つのスーパー(ショッピングセンター)があります。
その中には、あのドンキホーテの生鮮スーパーもあります。
地方はクルマ社会ですから、市内外問わず五分以内は商圏です。
つまり、日常わたしが買物に行けるスーパーマーケットは都合七つになります。
とんでもない激戦地ですが、今年の八月には、既存のスーパー(ショッピングセンター)を凌ぐ規模のスーパー(ショッピングセンター)が誕生します。


工事用の柵が立てられていますが、現在は整地の真っ最中です。
これが完成すれば、わたしの住居からいちばん近いスーパーマーケット(ショッピングセンター)になります。
このショッピングセンターがどのくらい大きいかといえば、下の画像くらい大きいのです。



東京ドームがスッポリ入りそうな規模ですね。
地権者が二十数名いたそうで、用地買収に時間がかかり、開店予定が一年遅れたそうです。
核になるスーパーマーケットはアピタ(ユニー系列)です。

今は荒れた野ですが、以前は農地でした。
葡萄や桃の果樹、稲作の水田、野菜畑だったところです。
今回は整地中の荒野をご覧いただきならが、スーパーマーケットについて少し考えてみます。

スーパーマーケットが日本で生まれたのは昭和三十年代です。
もちろんそれ以前にも特殊な客層を相手にしたスーパーをありましたが、一般的になったのはこの頃です。
高度経済成長の時代ですね。

スーパーマーケットとは、訳せば超市場のことで、今までの市場を超えた大型店舗を指します。
その特徴は、セルフサービスと豊富な品揃えです。
一つの店舗ですべての買物が可能(
ワン・ストップ・ショッピング)な形態がスーパーマーケットです。

最初は都市部で広まり、その後郊外の出現と共にショッピングセンター(スーパーを中心とした複合店舗)に発展しました。
ダイエーや西友が全国に店舗展開をした時期です。
この二強は今や再生機構と外資の傘下に入り、現在はイオンとイトーヨーカドーが二強と呼ばれているそうです。
ただしスーパーは低成長(冬の時代)に入り、消費の中心は大型量販店に移っています。



スーパーが生まれて生活の中に浸透していった時代、その時代は、テレビがわたし達の情報の中心になっていく過程と重なります。
大量消費社会を牽引したのはスーパーマーケットとテレビで、全国を画一化したのもスーパーマーケットとテレビです。
どこに行っても同じ情報が得られ、どこに行っても大抵は同じものが買える。
テレビは視聴者を差別せず、スーパーは消費者に格差をつけません。
情報の民主主義であり、消費の民主主義かもしれません。
(ファーストフードチェーン、ファミリーレストランは食の民主主義で、以上でアメリカ民主主義の完成ですね。)

わたしの居住地域は、とりたてて人口の増加が見込めるところではありません。
一部で宅地の造成が進んでいますが、全体から見れば人口数は横ばいです。
そこに去年は四つのショッピングセンター(一つは改築)が出現しました。
開店時は賑わいを見せても、その後が続かないようです。
購買力を上回る供給がなされているのですから、当然です。

地元資本、全国資本、地元大手、地元中小、高級、安売りなど複雑に業務形態が絡みながら、出店と戦いが続いています。
生き残り、メンツをかけた戦いなのでしょうが、過当競争で幾つかは撤退するかもしれません。
そうなると形態を変えて再生されるか、元の荒野に戻るしかありません。



スーパーマーケットの発展を基礎で支えたのは流通と情報の進化です。
道路交通網と電信網の発達、整備です。
これによって遠隔地の商品が素早くスーパーの売場に並べられることになりました。

従来のマーケット(市場)の規模を超える、つまりスーパーマーケットです。
スーパーマーケットの出現で、地域内でそれなりの競争をしてきた小売店は壊滅状態になりました。

スーパーの上を行く形容は、ハイパーです。
大規模なショッピングセンターをハイパーマーケットと名付けていますが、これは規模だけの問題で、次元そのものは変わりません。
本当の意味でのハイパーマーケットはこれから出現します。

その鍵は、やはりインターネットでしょうね。
無店舗通信販売のネットショップと現実の店舗の売上げの逆転が起きたときか。
あるいはハイブリッドな店舗な出現か。
わたしには皆目予想できませんが、いずれそのビジネスモデルを構築した企業が出てくる予感がします。

そうなったとき、地球にはほんの一握りの勝ち組だけが残り、他は荒野だけになるかもしれません。