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前回のiPhotoは「町」でしたが、今回は「街」です。
日本で一番有名な街、東京の銀座の街を散策してみましょう。
(藍画廊は銀座の隣町の京橋にあります。)

御存知のように銀座は1丁目から8丁目まであります。
京橋から新橋に向かって、街は碁盤の目のようにブロックで区切られています。
(京橋寄りが1丁目で新橋寄りが8丁目です。)
真中が有名な銀座四丁目の交差点で、和光のビルの時計台はテレビで御馴染ですね。
この交差点は晴海通りと中央通りの交差で、銀座を1〜4丁目と5〜8丁目に大きく分けています。

最近は1〜4丁目の動きが顕著で、新しいビルの建設や新規のテナントの入居が目立ちます。
新たにオープンしている業態で多いのはファッション関係やオシャレな料飲関係です。
今回はメインストリートである中央通り沿いの1丁目から4丁目までを歩いてみましょう。
(上の小さな画像は銀座松屋です。大きく銀座三丁目と書いてありますが、これは工事中の覆いでしょう。)



1丁目にオープンした二つの仏具店です。
左は無印良品の撤退した後に入居した仏具店。
(無印良品の撤退は有楽町に大型店が出来たためです。あの仮設宝塚劇場の施設にソフマップと共に入居しました。)
右は金(きん)を扱う貴金属店だったところですが、仏具店も偶然ゴールドのエクステリアです。
(貴金属店時代、白昼その店に強盗が入る事件があって、その当時話題になりました。)

前回の「町」では繁盛している葬儀屋さんを紹介しましたが、この業界、ウケに入っているようです。
もっともウケているのは他の業界と同じように一部の大手だけかもしれません。
これは消費がモノからコトに移行している証左でもありますが、現代人の精神性への潜在的欲求の強さを感じます。
又別の角度から見れば、原始宗教をモチーフとした「千と千尋の神隠し」の大ヒットにも繋がると思います。





2丁目の交差点です。
向かいのビルは名鉄メルサ(ニューメルサだったかも)です。
ちょっと変化をつけたくて、モノクロームにしてみました。
撮影時はお盆でしたが、空にはもう秋の気配が漂っていますね。

上のカットには写っていませんが、メルサの狭い道路を挟んだ横はガラス張りの海外ブランドの高級宝飾店。
メルサを4丁目の方に歩いていくと、直ぐに同じ高級宝飾店のティファニーがあります。



左は2丁目の終りの角のビルです。
ここにはつい最近、有名海外ブランドカルティエの大型店が入居しました。
斜向かいには松屋のルイ・ヴィトンがあります。

右はカルティエのビルを3丁目側から撮影したものですが、白いフェンスで覆われているのはシャネルのビルの建設予定です。
ブランドのフラッグシップ(旗艦)ショップが集結した感じです。
この界隈はまるでフランスの租界地(植民地)のようになってきました。
又、5丁目のソニービルの並びにはエルメスの巨大なビルもありますし、並木通りには海外ブランド店が軒を並べています。







シャネルの建設予定地の内部です。
白いテントと覆いが幾何学的で、何となくオシャレですね。

80年代のバブルがハジけて以降多くのブランドが衰退しましたが、フランスの老舗ブランドは健在です。
健在どころか依然として右肩上がりです。
この傾向を分析すればいろいろな要因が上がると思います。
仏具店との関連で推測すれば、そこには精神の渇きがあるような気がします。
物神性ですね。
商品という無数の神の中で勝ち残ったのが、フランスの老舗ブランドという神。
悔しいけど、これは事実です。
商品がもたらす一時的な(精神の)充足感において、それが勝っていたということですね。
その充足感が幻想だとしても。





これはサービスカットです。
銀座らしい派手なカットも入れたいと思いまして。
3丁目の松屋の前にある、コスメ雑貨ショップのファサードです。
さて、その隣にも改築中のビルがあります。






3丁目と4丁目の境の角のビルです。
ここに入居するのはAppleコンピュータの直営店。
コンピュータのシェアでは右肩下がりの会社です。
ミエで出店するのでしょうか。
というのは冗談で、G5を発表したり、ソフトも意欲的にリリースして結構元気です。


Appleもブランドといえばブランドですが、非常に小粒です。
願わくばブランドではなくて、山椒は小粒でもピリリと辛い、といった存在になって欲しいものです。

銀座は奥の深い街なので、今回は表通りの表層的な紹介です。
人が適度に混雑して行き交う、銀座はそんな街です。
歩道と車道に段差はありますが、この街ではまだまだ人が主役です。



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