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今週の藍画廊の展覧会が新橋の画廊と同時開催だったので、画廊で展示風景の撮影後、歩いて新橋に向かいました。
藍画廊は京橋のいちばん銀座寄りにあります。
新橋の画廊は新橋のいちばん銀座寄り。
ですから銀座通りを一丁目から八丁目まで縦断するかたちになります。

そうですねぇ、徒歩では15分ぐらいかかるでしょうか。
急ぎでないし、賑やかな通りを歩くわけですから退屈はしません。

四丁目の交差点まで行くと、角の三越のショーウィンドウが目に留りました。
鮮やかな赤がガラス越しに映えていました。



ストリートから見えるように、洋服がパーティションを兼ねた赤のディスプレイに飾られています。
ガラスに映っているのが四丁目の交差点の風景です。
左上に和光のビルが映っていますが、お分かりですか。

ある時、クルマでFMを聴いていたら大阪のビジネスマンの夢の話をしていました。
アンケートをとったら、「銀座でデートをする」が一位だったそうです。
その気持ち、分かります。
銀座は夢の街です。
品があって、ほど良く流行もとり入れ、落ち着きと華やかさのある大人の街です。

銀座をイメージしたとき、まず浮かぶのが四丁目の交差点。
そうです、和光のビルのある交差点ですね。
ですから、大阪のビジネスマンはこの界隈の風景を頭に描きながら夢について語ったと思います。

そんなことを考えながら四丁目を過ぎて新橋の画廊にたどり着きました。
帰り道は違う画廊を覗こうと思って、八丁目の博品館の角を曲がりました。



と、この光景が目に飛び込んできました。
等身大と思える人形の足下に小さな人形がたくさん飾られています。
ピンクが、美しい。

博品館はオモチャ屋です。
ビルの上階には劇場も持っている大きなオモチャ屋です。
そのショーウィンドウに飾られていました。

少女の夢。
わたしがぼんやり想像していた少女の夢に近い光景に思えます。
色合いとか、雰囲気がね。
別に凝ったディスプレーではないのですが、ピンクのモノトーンがどことなく現実から浮遊しています。
異なるアングルからもうワンカット。



こちらは照明の関係で、多少コントラストがついています。
ちょっと暗めの雰囲気です。
中央下の、見上げている少女の表情がアクセント。

少女の夢があるのなら、少年の夢は・・・・。
その隣にありました。



各種新幹線やいろんな電車とレールのオモチャです。
多層に組み上げられたレールが、空中都市のようで未来的。
このオモチャらしい具体性が、わたしの好みです。

自分が小さかったころの夢を思い出せば、たしかこのような世界でした。
実現性とは無関係な、夢が夢で完結していた世界だったような気がします。

いまだにコンピュータというオモチャで遊んでいるわたしです。
ま、夢も多少は持っていますが、あの頃の自分の世界を覆うような夢には遠く及びません。
多分、貴方もあの頃にはそういう夢を持っていたと思います。
オモチャが喚起してくれる世界が全てであったような、夢の世界を。




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