iGallery DC


シリーズ/山梨の現代美術作家 Vol.1
針生卓治×岡本直浩 展

HARIU Takuji×OKAMOTO Naohiro


本展は「シリーズ/山梨の現代美術作家」の第一回の展示です。
「シリーズ/山梨の現美術作家」は以下の趣旨で開催されます。

美術、とりわけコンテンポラリーアートは東京の一極集中で、地方は過疎の状況です。
しかし少数ながら地道に山梨で頑張っている作家も少なからず存在します。
今回そんな作家にスポットを当てて、二人展という形式で展覧会を開催いたします。
参加作家は山梨在住作家、山梨のアトリエで制作している作家、山梨で展覧会の経験のある作家などで、「山梨のコンテンポラリーアートの今」をテーマにする予定です。
わたしの主宰するiGallery DCは小さなギャラリーで個展がメインですが、今回はあえて二人展という形式で、作家同士の刺激にもなればと思っています。
このシリーズが山梨のコンテンポラリーアートの広がりに多少なりとも貢献できれば幸いです。

iGallery DC 福田昌湜

展示風景のカットです。
上が岡本直浩さん、下が針生卓治さんです。

各作家の壁面ごとの展示をご覧下さい。



<岡本直浩 >カウンター上の展示です。



<岡本直浩 >画廊入口から見て左側壁面の展示です。


<岡本直浩 >正面壁面の展示です。



<針生卓治>正面壁面、エアコン下の展示です。



<針生卓治>右側壁面の展示です。



<針生卓治>左側壁面の展示です。

以上の20点で針生卓治×岡本直浩展は構成されています。
作品の詳細を御覧下さい。
まず岡本直浩さんの作品です。



カウンター上の作品です。
タイトル「桃」(樟)でサイズ8×8.5×8.5cmです。



左壁面の作品です。
「風聞」(樟)で15×20×16cmです。



正面壁面、左と中央の作品です。
左は「奏刻」(樟)で13×5×7cmです。
右は「想刻」(樟)で19×5×5cmです。



正面壁面、右端の作品です。
「渓刻」(榎)で38×30×33cmです。

次は針生卓治さんの作品です。
作品はすべてミクストメディアです。



正面壁面、エアコン下の作品です。
左は「surface II」で33×14cmです。
右は「RED」で35×14cmです。

 

右壁面、左端と左から2番目、3番目の作品です。
左は「silent shore」で41×10cmです。
中央は「杜」で41×32cmです。
右は「eflect」で45.5×33cmです。



右壁面、左から4番目、5番目、6番目の作品です。
左は「layer of blue」で53×29.4cmです。
中央は「眠ル街ヘ」で21.3×16cmです。
右は「moon light」で33.3×22cmです。



右壁面、左から7番目から右端までの作品です。
左上は「voyage in the dark」で53×19.5cmです。
右上は「operating in the galaxy」で45.5×13cmです。
左下は「loating」で22×12cmです。
中央下は「行き交う」で33.3×24.2cmです。
右下は「霧中航」で35×22cmです。



左壁面、左端と右端の作品です。
左は「street view from window」で33.3×22cmです。
右は「window of tomorrow」で33.3×24.2cmです。

<作家コメント/針生卓治>

私は「窓」や「本」をテーマとしてきました。
それらは人間の生活を象徴するものであり、私自身が人間の生活や社会、歴史について考えた軌跡でもあります。  
日々の技術の進歩で目まぐるしく利便性が高まっていく中、人間自身の力は衰えているように思います。
情報は供給過多となり混乱が生まれています。
そういった流れは「世界をより良いものにしたい」という思いから起こっているのかもしれませんが、結果としては逆の方向に向かっているように思えてしまいます。
流れに身を任せるだけでなく、私たち自身が自分なりに「どうすれば世界がより良いものになるか」を考え創造することが必要なのだと思います。  
様々な視点という意味で、私はアートがそのきっかけになればと思います。私は自分の作品を通し対話が生まれることを願っています。絵画とつくり手。絵画と鑑賞者。つくり手と鑑賞者。鑑賞者と鑑賞者。
様々な形でそれぞれが自分なりの解釈を持ち、対話・交換することが「創造」へと繋がればと思います。

<作家コメント/岡本直浩>

私は桃農家をしながら、彫刻をしています。
物言わぬ自然相手の仕事は、五感を駆使して向き合わねばならず、感性や創造力を鍛えるには、良い環境です。
自然に囲まれていると、目には見えない何か底知れぬ存在を感じることがあります。
それは、風が吹くなどして、肌で感じることもありますが、感覚でしか感じとれない目には見えない形を形に出来たらと制作しています。

針生さんと岡本さんの作品には、一見すると共通点が見られません。
しかし良く見ていると、両作品とも風景がテーマになっています。
針生さんは窓から見える景色、あるいは外から窓を通して見える室内の景色を描いています。
岡本さんは人体と風景をダブルイメージで木を刻んでいます。

風景(自然)が客体として人間から分離されたのは近代以降です。
それまでは大きな自然に人間も含まれていて、人は風景の一部でした。
しかし近代以降は自然は観察されるものであり、征服、利用されるものとして、人と分離しました。
二人の作品の根底にあるのは、そのような自然観、風景に対するアンチです。

山梨は自然に恵まれています。
その自然を活かした観光立県が政策の大きな柱になっています。
その所為で、近年は外国人観光客も多く、経済成果が上がっていると言えます。
しかしここで一度立ち止まって考えて見る必要があるかと思います。

近代がわたしたちにもたらしたモノ、わたしたちから奪ったモノ。
それは自然(風景)が大きく影響しています。
目先の利得に囚われず、遠い視点で風景と交わる。
二人の作家の作品の根底にあるのは、そんな思考ではないでしょうか。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト1
プライスリスト2

作品の価格は2017年12月まで有効です。
作品を購入御希望の方は、恐れ入りますが、下記までメールにてご連絡をお願い致します。
折り返し送金方法、納品時期等をお知らせ致します。
(作品が配送の場合、勝手ながら送料はお客様のご負担とさせていただきます。)
なお、作品納入後一ヶ月以内の返品は受付させていただきます
fuku-mac@@kc4.so-net.ne.jp
(*お手数ですが@を一つ取ってから送信してください。)


iGallery DC シリーズ/山梨の現代美術作家 Vol.1 針生卓治×岡本直浩 展
会期:2017年1月15日(日)〜2月12日(日) 
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜19:00


会場アクセスと展覧会スケジュール