小林文香展
KOBAYASHI Ayaka
小林文香展の展示風景です。
上から、画廊入口から見た左壁面左側、右側及び正面壁面、右壁面の展示風景です。
以上の12点で小林文香展は構成されています 。
作品はすべて木版画です。
作品の詳細をご覧下さい。
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左壁面左側の作品です。
左からタイトル「風の旅人Ⅱ」でサイズは150×110mm、「風の旅人Ⅰ」で150×110mm、「風の旅人Ⅳ」で150×110mmです。
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左壁面右側の作品です。
左は「めぐりあい」で300×225mm、右は「はるかとおく」で450×600mmです。
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正面壁面とエアコン下の作品です。
左は「祝福のうた」で450×600mm、右は「静寂にあそぶⅡ」で600×225mmです。
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右壁面左側の作品です。
左から「静寂にあそぶ」で300×450mm、「いのりのことば」で400×300mm、「ひかりのゆくえ」で450×300mmです。
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右壁面右側の作品です。
左は「夢の境界」300×225mm、右は「風の旅人Ⅲ」で150×110mmです。
<作家コメント>
木版画の技法にて、光をテーマとした、半抽半具の心象風景や宇宙を彷彿とさせる作品を制作しています。
細やかな彫りとモノトーンの静けさの中に、心の静寂を感じて頂けたらば幸いです。
本展のテーマは「光」です。
光をテーマにした美術作品や文芸作品は数多くありますが、わたしの記憶に深い印象を残したのは角幡唯介著の『極夜行』です。
角幡唯介は探検家で、闇の世界が続く冬の北極を数ヶ月に渡って歩き、その旅の記録として著したのが『極夜行』です。
この旅が特異なのは特に目的地が設定されておらず、長い漆黒の夜の果てに上る太陽を見ることを目的としたことです。
つまりわたし達の日常では特段意識することがない太陽(光)の意味を探ることがこの探検、冒険のテーマです。苦難の数ヶ月後に上る太陽はやはり感動的で本書のクライマックスですが、漆黒の夜に輝く月の光の世界の描写も息をのむような美しさです。
いずれも宗教的ともいえる神秘体験で、臨場感のある筆致に読者は引き込まれます。
このような旅にアクシデントは付きもので、2カ所にデポ(保管)していた食料がシロクマに荒らされ、狩りで生命を繋ぐことを余儀なくされます。
狩りに明かりは必須ですから、月の満ち欠けが探検家の運命を左右することになります。
(満月前後しか狩りのチャンスがないのです。)
ここでは太陽と同じように月の光も人間の生存に欠かせない存在になっています。小林文香さんの描く光が太陽であるか月であるか、また星であるかは不明です。
作品にはその具体性よりも光が持っているエネルギーの在り方が表現されているように思います。
和紙に刷る木版画の軟らかな調子と拡散するような光のエネルギーの輝きが交じり合って、一つの宇宙を創り上げています。
そこから受ける印象は『極夜行』の読書と同じような深度と余韻があります。
「光」が生物の存在を司るエネルギーであることを共通して覚えるからです。
寡黙なモノクロームの画面でありながらその空間の広がりと密度の濃さは小林文香さんの木版画の特色です。
版画とは思えぬ緻密さは、日本の木版の伝統の踏まえながら、しかもそこに現代的視点を組み込んだ賜物です。
古(いにしえ)あっての現代(コンテンポラリー)の版画表現です。
ご高覧よろしくお願い致します。
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fuku-mac@@kc4.so-net.ne.jp
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小林文香展
会期:2025年5月1日(木)〜5月18日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00
会場アクセスと展覧会スケジュール
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