iGallery DC

中込靖成展
NAKAGOMI Yasunari




中込靖成展の展示風景です。







上から、画廊入口から見て左側壁面、正面壁面、右側壁面の展示です。
中込靖成展は以上の12点で構成されています。
作品の詳細をご覧下さい。


左側壁面の3点です。
左からタイトル「Landscape#1473」(acrylic & oil on canvas)でサイズ15x15cm、
「Landscape #1469」(acrylic & oil on canvas)で15x15cm、
「Landscape #1470」(acrylic & oil on canvas)で15x15cmです。


左側壁面、右端の作品です。
「Landscape #1545」(acrylic & oil on canvas)で122x91cmです。


正面壁面の作品です。
「Landscape #1556」(oil on canvas)で122x122cmです。


正面壁面エアコン下の作品です。
「Landscape #1559」(oil on canvas)で123x92cmです。

 


右側壁面、左側の2点です。
左は「Landscape #1559」(oil on canvas)で92x73cm、
右は「Landscape #1557」(oil on canvas)で91x78cmです。

 


右壁面右側の2点です。
左は「Landscape #1554」(oil on canvas)で30x30cm、
右は「Landscape #1555」(oil on canvas)で150x65cmです。



カウンター上の2点です。
上は「誰がパンドラの箱の蓋を開けた20220224 A」(acrylic)、
下は「誰がパンドラの箱の蓋を開けた20220224 B」(acrylic)です。

<作家コメント>

今からちょうど20年前の海外滞在から始まった「Landscape」シーリズの絵画(油絵)の最新作を展示します。
iGalleryでの5年ぶりの個展となります。
今回の展示作品の多くがモノクローム作品※で、しかも濃淡の差がほとんどない作品です。
作品は、絵の具が塗られただけのキャンバスとか、単なる壁の様にしか見えないかもしれません、その一方、微妙な濃淡・色彩のニュアンスの中に何か自分なりの空間を感じられるかもしれません。
このように今回の作品の特徴は、作品が絵の具で覆われた物質であることと、そこに広大な奥行きを感じる空間があるという全く異なった二つの世界が同時にあることです。
作者の意図もその共存にあります。
今回の作品をどの様に感じられるか、是非ご自身の目で見ていただけたらと思います。

※モノクローム絵画とは単色の濃淡による絵画を意味し、これは単に白黒灰色だけでなく、有彩色で単色の濃淡もモノクロームと呼びます 。
私の使うグレーは白と黒の混色によるグレーではなく、それら有彩色によりグレー系の色を作っています。

Landscapeとは風景のことです。
中込さんの作品には特定の風景(モチーフ)はありません。
白紙の状態でキャンバスに向かい、刷毛、ローラー、ヘラ、スキージなどを用いて絵を作っていきます。
画面にふと湧いたイメージを定着させたり、偶然できた色の重なりを利用したりしているうちに、風景のようなものが現れてきます。
そこからは意図的に描画していきますが、イリュージョン(幻想)にならないよう、風景にリアリティを確保することに留意します。
なぜなら、何かに頼らない自立した絵画、強度のある絵画を目指すからです。
その担保になるのが絵画が絵具と支持体に依ることの物質性です。
絵画それ自体がモノであることによって、画面に重力が出現するからです。
描かれたもの(光景)とモノ(物質)として絵画、その絶妙なバランスの上に中込さんの作品は成立していると言ってよいと思います。

今回は光景をよりミニマルな造形として捉え、色彩も形状も要素を最小にしています。
有彩色のモノトーンで、画面には微かなグラデーションだけが見えています。
それでもそれが風景であり、しかも誰もが共有できるそれであることは従前の中込さんの絵画と同じです。
より還元された、風景の原型のようなものがそこに表れています。
それまでの風景がスケールの大きな、ダイナミックな展望のものが多かったの対して、観想、黙想を誘うような奥の深い空間になっています。
それは黒一色に見えるような右壁面の「Landscape #1557」に顕著です。
画面の外に風景が広がるのではなく、画面の奥深くに視線が導かれます。
そして黒一色に見えた画面に徐々に緑が表れ、闇から風景が現出するような感覚を覚えます。
その精神性の強い空間が、今回の中込さんの絵画のビジョン=光景です。
中込さんの言によれば、ミニマリズムには西洋的なものと東洋的なものがあるとのことですが、これはまさしく東洋的なミニマリズムかもしれません。
風景とそれを見る人の間に区別がなく、そこには人(の心身)と風景が一体になった状態そのものが表れるからです。
この地平こそが、絵画をめぐる中込さんの一つの到達点であり、次の探索の出発点ではないかと思いました。

ご高覧よろしくお願い致します。


プライスリスト1
プライスリスト2

2012年iGallery DC個展
2017年iGallery DC個展

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中込靖成展
会期:2022年11月24日(木)〜12月11日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00


会場アクセスと展覧会スケジュール