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藍 画 廊


瀬田哲司展
-複眼-


瀬田哲司展の展示風景です。


画廊入口から見て正面と右側の壁面です。
所狭しと額装された写真(カラープリント)が展示されています。

展示作品数296点(!)。
画廊内の五つの壁面を埋め尽くすような展示です。
壁面の床に近い部分から天井に近い部分まで、作品が並んでいます。


作品のサイズは、額サイズで20.4×20.4cm。
正方形の額で、中の黒いマットが11.4×11.4cmの正円にカットされています。



黒いマットの中の円は、まるで穴のようですね。
穴から覗いた風景のように見えます。



穴が見える。
たくさんの穴だ。
穴はどこにもあいている。
地面にも空にも自分にも、
穴は無数にあって、
まるでスポンジのようだ。
僕は穴を埋めている。
ひとつづつ埋めている。
穴はとてもたくさんある。



瀬田さんの記した本展の作品概要です。
このテキストも額装されて入口に展示されています。
画廊空間がスポンジのようで、その穴は空間的にも時間的にもいろんな世界と繋がっているように見えます。

カメラを引いて撮影してみました。
全体像の約半分をご覧下さい。



写真は、魚眼レンズで日常の断片や旅先の風景を切りとったものです。
今度は作品に近づいて撮影してみました。



真中の光っている(撮影時のフラッシュの反射)写真は、銀座四丁目交差点で撮ったものです。
中央の白い部分が空で、空を囲むようにビルが林立しています。
魚眼レンズの特性を生かしきった写真です。


作品を観ていると、穴を埋める作業が楽しそうです。
穴を埋めることは、自分を知ることであり、世界を知ることではないでしょうか。
穴はあらゆるところにあり、あらゆるところと繋がっているような気がします。
作品の一つ一つを観ていると、その穴に吸い込まれていきそうです。
296点。
一点あたり30秒の観賞タイムとしても、全部で148分。
う〜ん、これは楽しめますね!

ご高覧よろしくお願いいたします。

会期

2003年2月24日(月)-3月1日(土)


11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内



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