藍 画 廊

新世代への視点2021 衣真一郎展
山と道
KOROMO Shinichiro


本展は東京現代美術画廊会議企画 「画廊からの発言-新世代への視点2021」の一環です。
8画廊が推薦する40歳以下の新鋭作家による個展を各会場で開催します。
http://galleryq.info/news/news_newgeneration2021.html
藍画廊の衣真一郎展
の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の11点が展示室の展示で、その他小展示室に1点の展示があります。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「風景 −家・馬・古墳− 」(キャンバス、油彩)でサイズ45.5×65.2cmです。



左壁面、左から2番目の作品です。
「積み重なる風景」(キャンバス、油彩 )で145.5×97cmです。



左壁面、左から3番目、4番目、右端の作品です。
左から「家と岩」(板、油彩 )で25.5×35.3cm、
中央は「風景と静物」(キャンバス、油彩 )で41×31.8cm、
右は「Pot」(油彩、キャンバス)で45.5×38cmです。



正面壁面の作品です。
「山と道」(油彩、キャンバス)で130.3×194cmです。



右側壁面、左端、左から2番目の作品です。
左は「Landscape with Mountains」(油彩、キャンバス)で91×72.7cm、
右は「道 」(油彩、キャンバス)で65.2×45.5cmです。



右壁面、左から3番目、右端の作品です。
左は「道」(油彩、キャンバス)で91×72.7cm、
右は「山と湖」(板、油彩、鉛筆)28.2×35.5cmです。




入口横壁面の作品です。
「森の中」(木製パネル、アクリル)で116.7×116.7cmです。

〈作家コメント〉
 山や畑、建物、静物、人、古墳など、私の身の周りにあるものや風景を描いています。
日々変化していく状況の中でも変わらないもの、そこにあるものを見つめ制作しています。

最近、テレビを見ているとドローンで撮影した風景をよく見ます。
家を新築して記念にプロカメラマンに撮影を頼むと、オプションでドローンの空撮もあるそうです。
家の玄関や庭に家族が揃って空中のドローンに手を振る、有りそうな(幸せな家族の)光景ですね。

衣さんの絵も風景を俯瞰する視点が多いのですが、それは水平の視点と混在していて、独特の絵画を生んでいます。
例えてみれば、平面の本のページから立体が飛び出す=「飛び出す絵本」の逆と言えるかもしれません。
立体であるもの(山とか古墳とか)が平面に収納されていて、もともとの平面画と同居している。
しかも近くものは大きく、遠くのものは小さく描く遠近法を無視して、好き放題(?)に平面化しています。
静物(花瓶とかカップとかポットとか)も混在し、動物や人物も具体的であったり記号であったり。
何とも楽しい絵で、子供の描く風景に似ていますが、大きく異なるのはそれが緻密に計算されたプロフェッショナルな絵画であることです。

リアルな現実とは何か。
衣さんの描く風景(静物、人物などなど)を見ていると、そんなことを考えます。
人間の眼は二つで、しかもいつも動いていますから、見える風景はカメラで撮った静止画とは異なります。

カメラの眼(レンズ)は一つで、固定だからです。
ですから当然、写真や動画の遠近法は現実とは異なり、一種のフェイクです。
フェイクをフェイクとして活用するのも有りですが、画家の仕事はそれを正すことでもあります。
風景の中には人それぞれの記憶や空想も入り交じっていますから、ある意味、風景は人の数とおなじくらいあるとも言えます。
そういった込み入った事情の風景を、人と共有する、しかも楽しく。
それが衣さんの風景画であり、リアルな現実だと思います。
そのためには、それ相応の技術力も必要で、それを堪能するのもわたしたちの楽しみの一つです。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

「Switchers 3×3」2011年藍画廊

 

会期

2021年7月26
日(月)ー8月7日(土)
日曜休廊
11:30ー19:00(最終日18:00)

会場案内