藍 画 廊


倉本隆之展
-Sanctuary-
KURAMOTO Takayuki


倉本隆之展の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の16点で倉本隆之展は構成されています。
作品はすべて、自作木枠パネルにキャンバス・アクリルを使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端と左から2番目の作品です。
左はタイトル「HIRASAKA」でサイズ530×455mmです。
右は「眼より生ずる」で333×242mmです。



左壁面、左から3番目と4番目の作品です。
左は「SPACE 舞子」で608×500mmです。
右は「ヴェサリウスの予言」で910×735mmです。



左壁面、右端の作品です。
「骸骨風景」で910×1180mmです。



正面壁面、左端と中央の作品です。
左は「A Hot Summer I」で606×727mmです。
右は「来迎図 RAI-GO-ZU 」で910×910mmです。



正面壁面、右端の作品です。
「A Hot Summer II」で910×610mmです。



右壁面、左端、左から2番目、3番目の作品です。
左は「爆達磨図」で220×275mmです。
中央は「Skull Field ~High noon~」で380×455mmです。
右は「Skull Field ~Dawn~」で380×455mmです。



右側壁面、左から4番目の作品です。
「風の戯れ ~The Game of Winds God !!~」で1125×1460mmです。



右壁面、右端の作品です。
「黄泉国 Yomotu-Kuni」で1000×803mmです。



入口横壁面、左端と中央の作品です。
左は「SPACE 爆達磨」で410×325mmです。
右は「SPACE LOVE」で720×600mmです。



入口横壁面、右端の作品です。
「AMATERASU」で1455×900mmです。

〈作家コメント〉

1990年代より一貫し”円”(点、円、丸、球、他全ての立体を含めた円形)をテーマに作品を制作して来ました。初期は抽象的形態でしたが、2000年代に入り徐々に具象的形態へと変化して来ました。今作は”風神”を主題とした作品となっています。

倉本さんの絵画はすべて円で描かれています。
その数は無数と言っていいほどで、目くるめくような円で埋められた図像が画面に炸裂しています。
又、ラメ入りのアクリル絵具の使用と厚塗りが独特の質感をもたらしていて、レリーフのような効果も与えています。
今時のCGを使えばさほど手間いらずですが、これは全部が手作業で、その執念が画面に結実しています。
これは是非画廊で直接見ていただきたい絵画です!

展示を一巡して思い浮かんだのは、ジミ・ヘンドリックスの音楽です。
ギターのテクニックをフル動員して時空を駆け巡り、天空から落雷のように襲いかかる音の連なり。
それが円の果てしない連なりや色の洪水と重なって、頭の中で鳴り響きます。
たしかジミヘンのアルバムジャケットにもインド宗教画のモチーフのものがありましたが、あれはヘタ。
こちらの方が格段に技量も構成力も上で、今ジミヘンが生きていたらと思ってしまいます。

倉本さんの作品はとても手間がかかり、1点に半年かかるものも稀ではありません。
今回の個展はここ10年ほどの作品をまとめたもので、展覧会のタイトルは-Sanctuary-になっています。
Sanctuaryには神聖な場所、安らぎの場所という意味があります。
その通りに、作品に貫通するのは古の宗教的なテーマです。
生と死が複雑に絡み合い、宇宙と天地の秩序とカオスが矛盾なく同居し、始原と彼方が循環しているような世界です。
タイトルにうかがわれるのは、仏教や神道、または日本的なハイブリッドな信仰(神仏習合)への眼差し、考察です。
色彩にもそれが表れていて、アジア的なカラーが満載です。

とにかく興味深く、面白い絵ですが、それに拍車をかけるのが騙し絵的な仕掛け。
よく見ていると、抽象の模様から骸骨や風神などの図像が浮かび上がってきます。
浮世絵の歌川国芳からの伝統を今様に展開した構造は、見る楽しみを倍増させ、重層した視点と手業(てわざ)に驚きます。

円。
ここまでこだわる、ここまで突き詰める。
是非この画業、続けて行って欲しいものです。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

会期

2017年10月30日(月)ー11月4日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内