藍 画 廊


松井ローラ展
「ローラの世界」
THE WORLD OF LOLA


松井ローラ展の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の12点が展示室の展示で、その他小展示室に5点の展示があります。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
ドローイング集でスケッチブックに木炭・クレヨン・鉛筆他を使用しています。



左壁面、中央の作品です。
タイトル「緑のハイヒール」(油彩・カンヴァス・樹脂粘土)です。



左壁面、右端の作品です。
「lola」(油彩・カンヴァス」です。



正面壁面の作品です。
「MILK」(油彩・カンヴァス・樹脂粘土・毛皮・リングーステンレス)です。



右壁面、左端の作品です。
「栄養素を消化・吸収する機能 part1」と「栄養素を消化・吸収する機能 part2」(油彩・カンヴァス・樹脂粘土)です。



右壁面、右端の作品です。
「Bero Bero」(油彩・カンヴァス)です。



右壁面、壁面前の作品です。
「Bero Bero T-Shirts」(インクジェットプリント・T-シャツ)です。



入口横壁面、左端、左から2番目、3番目の作品です。
「Show window A〜C」(油彩・カンヴァス・樹脂粘土・皮革)です。



入口横壁面、右端の作品です。
「Love for platform boots」(製図用インク・画用紙・皮革)です。

〈作家コメント〉

ダンス・ミュージックのリズムとともに、乳牛のエルザが登場した。
真紅のピンヒールを履き、正面のただ一点を見据えて、
観衆の視線を一身に浴びながら、ランウェイを軽快に歩く。
艶のある毛並みと乳首のピアスが照明に照らされて
キラキラと輝く。
ランウェイの先端まで来たところで立ち止まったエルザは、
観衆に向かってポーズをとった次の瞬間、
オーディトリアム中に大量のミルクを噴射したのだ。

松井さんの作品はクラブ「lola」での経験から発しています。
作家名「松井ローラ」はこれに由来していて、実は松井さんは男子です。
(妙齢の美女を想像された方は残念でした。)

松井さんは植物、樹木の繁殖に興味がありました。
クラブ「lola」に入場しているうちに、身体をクネラせて踊る人々が樹木に見えてきました。
左壁面の「lola」の描写がそれです。
そして樹木は精子のフォルムに重なり、クラブ場内は生命(いのち)の躍動と化していきました。
この幻視(?)が本展のスタート地点で、精子のフォルムを様々に展開した作品が各壁面に展示されています。

松井さんの作品、いささか懐かしさを感じます。
手作り感満載の平面(+立体)と色調、帽子や靴やバッグのレトロな雰囲気。
しかし古臭さはありません。
どこか今の時代に通底しているのです。
なぜでしょうか。

わたしたちが今生きている時代、人は薄い存在です。
昔の人のような濃い身体の造作もなければ、濃い生き方もなくて、人と人の関係も希薄です。
そこへ乳牛エルザは登場して、大量のミルクを噴射する。
真紅のピンヒールを履いたエルザはドラッグクイーンかもしれません。
ミルクを見舞われた人々は懐妊して、人の生命(いのち)は次々に回復、連鎖する。
そんな光景が目に見えるような松井さんの展示です。

精子=生命はエロスの象徴ですが、シルクハットやハイヒールもどこかエロチック。
怪しげな「ローラの世界」を彩る小道具です。
栄養ドリンクも宜しいですが、たまには画廊で精力増強してみては如何でしょうか。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

会期

2017年8月28日(月)ー9月2日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内