藍 画 廊


岡野亜紀子展/1マス戻る
OKANO Akiko


岡野亜希子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の25点で岡野亜紀子展は構成されています。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「これは沼。水深 4 メートル弱。」(パネル、インク、アクリル絵具、マニキュア、鉛筆、自家製ジェッソ)でサイ1300×910mmです。



左壁面、中央と右端です。
左は「浅いところ。」(パネル、インク、アクリル絵具、マニキュア、鉛筆、自家製ジェッソ)で595×420mmです。
右は「沼って、種とその抜け殻の繊維でできていると思う」{パネル、インク、アクリル絵具、マニキュア、鉛筆、自家製ジェッソ)で595×840mmです。



正面壁面、左端の作品です。
「沼?たぶん池。水深 5 メートル以上。」(ベニヤ、インク、アクリル絵具、マニキュア、鉛筆、自家製ジェッソ)で1830×825mmです。



正面壁面、中央と右端の作品です。
左は「部分(大)」(水彩紙、インク)で445×64mmです。
右は「部分(小)」×4(水彩紙、インク)で220×25mm、285×250mm、220×250v、220×250mmです。



右壁面、左端と左から2番目の作品です。
左は「部分(小)」×4(水彩紙、インク)で220×250mm、285×250mm、220×250mm、220×250mmです。
右は「群生(小)の①」(水彩紙、インク)で795×550mmです。



右壁面、左から3番目と4番目の作品です。
左は「部分(小)」×4(水彩紙、インク)で285×250mm、220×250mm、220×250mm、220×250mmです。
右は「群生(小)の②」(水彩紙、インク)で795×550mmです。



右壁面、右端の作品です。
「部分(小)」×4(水彩紙、インク)で220×250mm、220×250mm、220×250mm、220×250mmです。



入口横壁面、左端と右端の作品です。
左は「部分(小)」(水彩紙、インク)で220×250mmです。
右は「群生(大)」(水彩紙、インク)で1365×920mmです。



床に設置された「種」×14( つまようじ、インク、マニキュア、木工ボント)で120×120×120mmです。

〈作家コメント〉

丸い葉っぱが一面に広がっている。
その所々に直立する蓮のガク。
夏の強い日差しを受け。
そして
大きく広がった葉っぱが徐々に枯れていく頃。
外からは陰に隠れて見えなかった、黒くて丸い種が、
ポトリ、ポトリ。と、不透明な水の中へと消えてゆく。
水底のドロの中に一旦は落ち着いた:その種たちは、
ゆっくりと時間をかけて、
次に太陽の光を浴びる為の準備をする。
現れては消え、形を変えてはまた現れ。
それら宇宙を感じさせてくれる:濁った水の色。
諸々を思い出して作ってます。

岡野さんの作品はパネルや紙を支持体とした平面作品がメインですが、床に小さな立体も置かれています。
この平面と立体の関係が、作品の鍵になっています。

作品のモチーフになっているは沼とそこに生育する蓮です。
蓮の花はとても華美で秀麗ですが、岡野さんが注目しているのは蓮の生と死を巡るサイクルです。
沼地の濁った水の中で起きる、植物の世代を繋ぐ循環です。

蓮は光を浴びて育ち大きな花を咲かせますが、やがて枯れて沼のには静かな時が流れます。
その時、濁った水の底には種が次世代の蓮として育まれていきます。
岡野さんの平面は筆ではなく、つまようじで描かれています。
あの微細な描写はつまようじだからこそのドローイングです。
そして使用済みのつまようじを木工ボンドで種のように造形する。
そう、沼の蓮のサイクルを画廊空間でも再現しているのです。

つまようじで描かれたのは茎や種やその抜け殻。
それを抽象絵画のように展開しているのが、岡野さんの絵画の特色です。
しかし作品の核にあるのは、具体的な生であり、死です。
そしてその連鎖です。

茎を描いた群生シリーズは、地上を撮影した航空(衛星)写真を連想させます。
宇(そら)から見た地球の営みです。
他方、種を中心にしたシリーズは顕微鏡で覗いたミクロの世界を彷彿させます。
小さな、小さな生き物の生態です。
この二つの画像は溶け合うようにして、一つの世界を形作っています。
岡野さんの言葉で言えば、植物の小さな宇宙です。
そしてそれは蓮(植物)のカテゴリーを超えて、生きとし生けるものの大きな再生に続いているように見えます。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト1
プライスリスト2

会期

2017年8月7日(月)ー8月12日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内