藍 画 廊


杉山悟展
「アニマたち」
SUGIYAMA Satoru


杉山悟展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の10点で杉山悟展は構成されています。
作品はドローイング(紙にペン)を除き、すべてキャンバスに油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「アニマシオン」で、サイズF15です。



左壁面、中央と右端です。
左は「サーカス」でF20です。
右は「富士山麓ハイボール」でF15です。



正面壁面、左端の作品です。
「プシュケ」でF20です。



正面壁面、右端の作品です。ス
「ユビキタ」でF15です。



右壁面、右端と中央の作品です。
左は「アメノウズメ」でF20です。
右は「種の起源」でF20です。



右壁面、右端のドローイング16点です。
サイズは35×24cm、及び28×19cmです。



入口横壁面、左端と右端の作品です。
左は「ストロベリーナイト」でF15です。
右は「ドライブマイカー」でF15です。

〈作家コメント〉

何も考えずまっさらなキャンバスに向かう。
私の無意識から生れ出た女性像、ユング心理学の用語で言えば「アニマ」ということになるだろう。
魂の似姿、心の奥底に棲まうイマージュたち。
そんな作品といつも対峙しています。


人はふとした時に、「自分とは何者であるか?」という疑問を持ちます。
そう考え続けると、自分でも良く解らない無意識の領域にぶつかります。
そこで科学者が登場して無意識の分析を始めます。
フロイトの精神分析ですね。
専ら夢の分析で個人の無意識を解明しますが、ユングは集団の無意識に着目します。
そのユングの「アニマ」に着目して、杉山さんは絵画を制作します。
「アニマ」とは男性の無意識に存在する女性像です。

その昔、宗教が世界を覆っていた時代、人間は神の創造したものでした。
少なくとも、キリスト教圏ではそうでした。
だから「自分とは何か」という疑問は無かったのです。
聖書にすべてが記されているのですから。

ところが近代になると、神は退場して科学者が舞台のセンターに上がります。
それで、人間の肉体と精神の解剖を始めるわけです。
美術の世界でもシュールレアリストが現れて、無意識に挑みます。
自動書記という手法、実験がその代表です。

杉山さんの方法も自動書記に依っています。
現実の裏側にある超現実を表すことによって、自身の存在する現実を見直すという試みです。
作品は人物と事物が脈略くなく描かれ、いわばカオスの様相を呈しています。
多分に、無意識とはそのようなものかもしれません。
理性を剥がしてみれば、アナーキーで思いの外(ほか)自由な世界があるのかもしれません。
特筆すべきは、杉山さんが「アニマ」に着目した点です。
自己の意識下に潜む女性像を見つめることは、硬直した「性」の概念から逃れ、意識の拡張に繋がるからです。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト1
プライスリスト2

2015年藍画廊個展

会期

2017年2月6日(月)ー2月11日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内