福田正明 個展
消費者は労働者
-モラルを欠く消費者達へ-
FUKUDA Masaaki
福田正明展の展示風景です。
各壁面ごとの展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の9点で福田正明展は構成されています。
作品を1点づつご紹介致します。
左壁面、左端の作品です。
タイトル「労働者と消費者」(キャンバス・アクリル絵具・油彩)でサイズ727(H)×910(W)mmです。
左壁面、中央の作品です。
「労働者と消費者」(キャンバス・アクリル絵具)で970×1303です。
左壁面、右端の作品です。
「労働者と消費者」(キャンバス・アクリル絵具)で727×910です。
正面壁面の作品です。
「労働者2人と消費者」(キャンバス・アクリル絵具・油彩)で1303×1620です。
右壁面、左端の作品です。
「労働者と消費者」(キャンバス・アクリル絵具・油彩)で727×910です。
右壁面、中央の作品です。
「消費者と労働者」(キャンバス・アクリル絵具・油彩)で1120×1455です。
右壁面、右端の作品です。
「労働者と消費者」(キャンバス・アクリル絵具)で727×910です。
入口横壁面の作品です。
2点共、「労働者と消費者」(キャンバス・アクリル絵具)で530×652です。〈作家コメント〉
社会では、労働者より消費者が優位だ。
そのためか一部の消費者達はその立場に甘んじ、モラルを欠いている気がする。
消費者である前に同じ人間だ。
立場に甘んじる事なく主観と客観の間で労働者や他の消費者の事も考え葛藤し、行動して欲しい。
資本主義社会の中で、わたしたちは労働者として、消費者として位置づけられています。
しかしながらその二つは重なることなく、分断されています。
そして、福田さんのコメントにある通り、消費者が優位な立場に立っています。
この社会の中では、何よりも消費者であることが歓迎されているのです。
メイドカフェ、コンビニ、衣料量販店、チェーンのスーパーやドラッグストア、中古本販売チェーン、それに個人商店。
福田さんがリアルに描く「風景」はわたしたちの日常です。
そこでは多くの場合、労働者と消費者はマニュアルを通して接しています。
人と人との結びつきは薄く、お互いに孤立しています。
かつては、労働者の連帯、消費者運動などがありました。
そのような結びつきは資本主義が高度になるにつれ、片隅に追いやられていきました。
今はネット通販が消費の主流になりつつあります。
そこでは労働者の姿は見えず、行き交う情報を頼りに消費が行われています。
わたしたちは、知らず知らずのうちに「賢い消費者」になることが生きがいになっています。
何処よりも安く、優れたサービスで秀でた商品を購うこと。
際限のない物欲との折り合いをつけながら、その為の情報収集に消費活動の多くを割いています。
福田さんは消費者のモラルを問題にしています。
肥大した消費は労働者や他の消費者の存在を忘れています。
精緻に描かれた労働者と消費者のポートレイトは、両者が同じ人間であることを表しています。
それを前提にして、労働者と消費者の良き関係を絵画で模索しています。
ご高覧よろしくお願い致します。
会期
2014年2月3日(月)ー2月8日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)