藍 画 廊



川口尚子
KAWAGUCHI Noko


川口尚子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。
作品タイトルはすべてuntitledで、15点の作品が展示されています。
(画面に写っていない作品が左端に1点あります。)



正面の壁面です。
9点の作品が展示されています。



右側の壁面です。
13点の作品が展示されています。



入口横の壁面です。
4点の作品が展示されています。

以上の41点で川口尚子展は構成されています。
作品はガラス、墨、貝を使用しています。



画面に写らなかった左壁面の左端の作品です。
既成のアルミの容器に小さな、小さな貝が入れられています。



こちらが作品の基本的なフォーマットです。
木の棚に貝が載せられ、その貝を墨でドローイングしたガラスが立て掛けられています。



作品は幾つかのグループに分けられていて、グループごとに整然と配置されています。
グループに特に共通点はなく、任意にグループ化されています。

貝は川口さんが収集したものですが、本展の為に特に集めたものではありません。
幼いころから貝に興味があった川口さんが各地で拾い集めたものです。
自宅近くの海岸、旅行先の浜辺、海外のビーチ。
なかには海岸の土産物店で購ったものもあります。
何れにしても、自然と集まった貝を使用しています。







<作家コメント>

円錐や螺旋や渦巻きが、何の障害もなく<無限>に向かうのに反して、貝殻は突然、それらの後を追いかけるのに飽きてしまうのだ。

いったいどうして、もう一回転しないのだろう。

人と貝殻  ポール・ヴァレリー



展示された作品をランダムにピックアップしてご覧いただきました。
貝とは通常貝殻を持つ軟体動物の総称です。
貝といえば、二枚貝、巻貝、ヒザラガイ、ツノガイやそれらの殻のことです。
(貝類となると、殻が退化したウミウシやイカ、タコも含まれるそうです。)

改めて川口さんの採取した貝を見てみると、そのフォルムにウットリさせられます。
カタチ、模様、色。
自然が作り出した美の繊細さに驚きます。

さて、これらの貝殻。
軟体動物の死骸でもあります。
そうであれば、立て掛けられたガラス板のドローイングは遺影にもなります。
形式的に見ても、遺影のような体裁をしていますね。

考えてみれば、人間と貝とは遠い太古の時代から親しい関係にありました。
食用としてはもちろん、貨幣、呪器として用いられたり、装飾品としても使われました。
そんな貝とコラボレーションしたかのような、川口さんの美しいドローイングとセッティング。
ご高覧よろしくお願い致します。

2003年藍画廊個展
2005年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2010年藍画廊個展


会期

2013年6月17日(月)ー6月22日(土)

11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内