藍 画 廊



馬場まり子展
BABA Mariko


馬場まり子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。
左から、タイトル「空へ」でサイズ227(H)×145(W)cm、「ぽんつく」で227×145です。



正面の壁面です。
「ひと」で227×145です。



右側の壁面です。
左から、「鳥居」で227×145、「昇る」で227×145です。

以上の5点で馬場まり子展は構成されています。
作品はすべてパネル、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル絵具、アクリルガッシュを使用しています。



左壁面の「空へ」です。
画面全体に雲が描かれています。
中央にあるのは窓でしょうか、その下には人もいます。
画面を斜めに横切る線が目を引きますが、この線が全体の奥行きの一番手前を表しています。
余白と奥行きが活かされて、広大な空の様相が描画された作品です。



左壁面の「ぽんつく」です。
ぽんつくとは間の抜けていること、又そのようなさまや人のことです。
何とも愛らしいぽんつくさんで、表情が何ともいえません。
しかし、大胆な絵ですね〜。
マンガのような線描に「ピカ、ゴロゴロ」という擬音までそのまま描かれています。
中央の水色の雲が巧みに奥行きを表しています。



正面壁面の「ひと」です。
これ又、大胆な絵です。
スカーフを巻いた女性像ですが、省略と色使いが半端ではないですね。
ここまで自由奔放に余白を取り入れた絵画は見たことがありません。
問題作、かつキュートな作品。



右壁面の「鳥居」です。
タイトル通り、鳥居が中央に描かれています。
手前に木があって、鳥居の後ろには人の姿があります。
下にはなぜかリアルに描写された魚があって、目を引きます。
簡略化された風景画ですが、余白と奥行きの在り方が特異で、西洋絵画にはない構図です。



右壁面の「昇る」です。
ピンクの頭部とブルーの身体を持つ謎の人物。
その人物の顔を横切るような顔の行列。
上には雲と昇天したかのような人物も。
ミステリアスな絵ですが、どこかユーモラスでもあります。


〈作家コメント〉
この絵(「ひと」)はある日突然自然に浮かんだ数点の絵の1つです。

オールオーバーな欧米絵画の絵ではなく、東洋絵画に特有な余白を
新しい現代の余白にして、新しい絵画を日本からと夢をみて描いてます。



画廊に入ると、まず大きなパネルのサイズが目を引きます。
227(H)×145(W)cmのサイズが5点。
そして、野方図な描画に目を見張ります。
これは、何だ!

しかししばらく見ているうちに、馬場さんの絵画にすっかり魅せられてしまいます。
なんて自由なんだろう。
なんて開放的なんだろう。
気がつくと、肩の力もすっかり抜けて、リラックスした自分がそこにいます。

馬場さんの絵画は自由奔放ですが、絵画の枠組みはしっかりと考えられています。
余白と奥行き。
作家コメントにもあるように、これは東洋絵画の特質です。
その技法を十二分に活かしながら、今の時代のポートレイトや風景画を成立させています。

それにしても、自由な絵ですね。
何ものにも縛られず、自分自身からも自由です。
これは希有なことです。
この姿勢も、新しい東洋絵画の目指すところと思います。

ご高覧よろしくお願い致します。

大野慶人氏 舞踏 3月20日(水)13:30〜


2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展



会期


2013年3月18日(月)ー3月30日(土)

3月24日(日)休廊

11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内