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藍 画 廊


塩入由美展


塩入由美展は九点の油彩作品(キャンバス)で構成されています。
画廊入り口から見た展示風景です。

右側壁面です。
小品が三点展示されています。

左側壁面です。
この他、道路側ウィンドウに小品(18×14cm)が二点展示されています。
比較的大きな作品でお分かりかと思いますが、浴室の風景を描いたシリーズです。
それも、どこにでもある浴室の風景といっていいと思います。


塩入さんの作品は、風景の切り取り方に面白さがあります。
例えば、下の二点。



サイズは共に33(H)×24(W)cmです。
シャワーのホースとフックを描いたものですね。
如何ですか?
この視点(切り取り方)と描き方、ユニークだと思います。



これは、「石けん置き」と題された作品。
サイズは32(H)×41(W)cm。
写実的ですが、色合いとタッチが塩入さんの絵画であることを主張しています。
ポツンと置かれた石けん置きと中の石けんの表情が良いですね。



「浴槽・1」(41×32cm)と「浴槽・2」(32×41cm)。
浴槽の栓とその鎖です。
上のシャワーとフック、石けん置きと石けんもそうですが、塩入さんは「繋がれるモノ」、「入れ物と入れられるモノ」、あるいは「差し込むモノと受け入れるモノ」の関係に興味があるようです。


「シャワーとタオル」(130×80cm)です。
出品作の中では一番大きな作品です。
描かれた浴室は塩入さんの自宅の浴室です。
壁の色は、実際はもっと白っぽいそうです。

もし壁を真っ白にしていたならば、無機質な絵画になっていたと思います。
無機質でオシャレで非日常的な絵画。
例えば、シティホテルの浴室のように。

そうしなかったのは、日常を描きたかったからではないかと、わたしは思います。
この描写法は正解だと思います。

モノや風景に潜む日常性を、塩入さんは大切にしたかったのではないでしょうか。

「ピンクのタオル」(91×73cm)。
ハンガーに掛かっているピンクのタオル。
唯それだけなのに、豊かな表現力に満ちた作品です。
「掛けるモノと掛けられるモノ」。
その一対の関係が、こちらに伝わってきます。


ご高覧よろしくお願いいたします。




会期


2002年2月4日(月)-2月9日(土)

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内



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