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藍 画 廊


|風景| 渡邊伸展


鮮やかな色彩です。
画廊に足を踏み入れると、まず色彩が眼に飛び込んできます。
特に、青と緑。
生き生きとしていて、美しいです。
赤系統の色も効果的に使われています。

「風景」と題された渡邊伸さんの個展は、五点の平面で構成されています。
会場風景です。



画面が分割されていますね。
実は、任意の大きさの綿布に描かれた絵が、タコ糸で縫われ(繋ぎあわされ)、木枠に張られています。
かなり太いタコ糸なので、近づくと縫われているのが良く分かります。
左の作品のサイズは、193×130cm。
右は、130×100cm。
作品は全て、綿布にアクリル絵具、タコ糸を使用しています。












画廊入口から見て左側の壁面の作品です。
サイズは193×130cm。
この作品は、黄色がアクセントになっています。








右側壁面(事務所の反対側)の作品。
サイズは160×130cm。
「雲」というタイトルが付いています。
雲らしき形状が見えますね。

これらの「風景」は、記憶の断片を繋ぎあわせたものの 様な気がします。
普通「風景画」といえば、特定の場所を描きます。
これらは、違いますね。
場所も、時間も、必ずしも同じではないと思います。
いろいろな「風景」の記憶を、渡邊さんの内面で縫い合わせた「風景」ではないでしょうか。


下の左は、作品に近づいて撮影した画像です。
絵が縫いあわされているのがお分りになると思います。
右は、道路側ウィンドウの小品です。
サイズは35×23cm。



以前の渡邊さんの作品は、絵が不定形のカタチをしていたり、縫いあわされた全体のカタチも不定形でした。
支持体もなく、布がそのまま展示されるケースが多かったと記憶しています。

今回は、方形の絵の集合になっています。
全体もオーソドックスなキャンバスのカタチです。
この変化は、絵画の形式に対する認識の変化だと思います。
今後これがどのようになるのか。
楽しみです。

ご高覧よろしくお願いいたします。

※渡邊さんのこれまでの作品、作家活動については彼自身のWebページ、Art Lifeをご覧いただければ幸いです。


会期

2001年10月8日(月)-13日(土)

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内



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