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藍 画 廊


市川治之展
EXHIBITION ICHIKAWA HARUYUKI


それを、「そっと おすと」ゆっくりと円を描くように揺れます。
その動きは、昔のお屋敷にあったような大きな時計の振り子を思い出します。
同じ数秒でも、リストウォッチの数秒とは時の流れが違う気がします。
それは、「そっと おすと」ゆっくり〜ゆっくりと揺れます。



それ、の全景です。
ワンカットで撮れませんでしたので分割になりました。
(又、撮影のため照明を実際の会場より明るくしています。)
全長は3mもあります。
直径は25cm。
紙と鉄でできています。
円筒の部分が紙で、白く着色されています。
鉄の部分は円筒最下部で、それによって、「そっと おすと」ゆっくりと揺れます。

市川さんは、金属、ガラスを使用した立体造形の作家です。
今回は紙を使っています。
一見したところ、この円筒は紙に見えません。
しかし、作品がどことなく柔らかな雰囲気を持っているのはやはり紙の所為だと思います。
市川さんの作品は、「バランス」と「動き」に特徴があります。
緊張感のある「バランス」と、ゆったりとした「動き」。
シンプルで無駄のない造形。
それに今回はある種の柔らかさが加わった気がします。



画廊入口からのショット。
大小二点の作品で本展は構成されています。


小さな作品(38×10cm)。
これも「そっと おすと」、スウィングします。
こちらは鉄の部分が良く分かりますね。
起き上がり小法師(おきあがりこぼうし)の原理です。
市川さんの作品は、この動きが絶妙です。
軽快で、どこかはやる心を鎮めるような動き。
それを実現している絶妙なバランス。
藍画廊でお試し下さい。

御高覧よろしくお願いいたします。


会期

2001年2月26日(月)-3月10日(土)

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内




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